今日は、”ウェイヴ”の試写会に行ってきました。この作品、去年のドイツ映画祭で上映され、すごく評判が良かったのですが、私は観ていなかったので、公開を待っていました。
ストーリーは、
どこにでもいるような高校生たちが、たった5日間で集団狂気にのめり込んでいく心理実験を描く。その集団は”ウェイヴ”と名付けられ、実験を始めた教師ですら制御できなくなっていく。ナチスの独裁政治を繰り返さないため、今なお学校で様々なカリキュラムが組まれるドイツ。「ヒトラーが最低だなんて散々聞いた。独裁制が復活するわけがない」と誰もが思うなか、実話に基づく本作が、ドイツ国民の常識を真っ向から否定するかのような衝撃をもたらし大ヒットを記録した。
というお話です。
最初は、どこにでもいる普通の高校生達なんだけど、集団になっていくと、だんだんとその異常性が分らなくなっていくんです。少し冷静に見てみれば、”あれ?おかしいな。”と気が付くのに、その集団に入ってしまうと、まったく周りが見えなくなり、恐ろしい方向に進んでしまうということが、赤裸々に描かれています。
きっと、ナチスや現代の共産国家など、この映画のように、集団催眠のような状態で、今が一番良いと思い込んでしまうのでしょう。ちょっと引いて見てみれば、その不気味さが判るのに、見えなくなってしまう。そして、その中に飲み込まれて、コマの一つになってしまうのだと思います。そんな状況をリアルに描いているので、観ているこっちまで、恐い考えが頭をよぎってしまうほどでした。
この映画、どうしてもっと色々なところで公開しないのかなぁ。日本だって、戦争時代、こんな恐い状況に陥ったことがあるのだから、もっとTVとか新聞とか雑誌に取り上げて、みんなで考えてみたほうが良いのになぁ。今の日本ならば、冷静に受け止めることが出来るし、この映画を観て、いろんな意見を出し合うのも、良いのではないかと思います。
この映画、すごくお勧めです。ぜひ観て欲しいと思います。映画として、とても良く出来ているし、面白いです。
今のところ、上映館が少ないので、万人に観に行ってって言えないけど、DVDになったら、必ず観たほうが良い作品だと思います。本当は、大画面で観て欲しいけどね。
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