今日は、”火天の城”の完成披露試写会に行ってきました。
ストーリーは、
織田信長が天下統一の象徴として、安土城の建築を決意し、職人衆に依頼をする。依頼を受けた総棟梁の岡部又右衛門は、技術の粋をこらし、地下1階地上6階の7階建て5層建築とし、その制作に挑む。
というお話です。
舞台挨拶には、主演の西田さん、大竹さん、椎名さん、福田さん、河本さん、田中監督、そして主題歌を歌っている中さんがいらっしゃいました。
この映画は、命もお金も賭けて作っているので、ぜひ、楽しんでみてくださいと西田さんがおっしゃっていました。西田さんは、大竹さんと30年ぶりに共演したようで、昔はかわいくて、キラキラしてたけど、今は、大女優になっちゃって、緊張しましたよとのこと。福田さんは、ステキなお父さんとお母さん(西田さんと大竹さん)で、一生懸命やりましたと。椎名さんは、今の年齢が、信長が安土城を作った時と同じくらいなので、色々考えて、演じたそうです。河本さんは、秀吉役で、出番は少ないけど、信長の周りをちょろちょろしていて、次に天下を取る役なので、幸せでしたとのこと。なんか、西田さんがとってもお茶目で、おやじギャクを連発してました。とっても気に入った役で、西田から岡部に名前変えても良いかもって思ったほどですとおっしゃってましたよ。
楽しく、明るい舞台挨拶でした。
映画は、建築を通して、人間の生き方とか、家族のあり方とか、色々考えさせられる映画でした。安土城って、こんなにすごい建築物だったんだなーって、初めて知りました。
この映画、建築をやっている私は、とても興味深く見せていただきましたが、普通の人は、建ててるのを観ても、あんまり感動は無いんじゃないかなぁ。どうなんだろう。私は、あー、床伏図や天伏図だなーとか、その柱じゃ、その加重、支えられないでしょーとか、面白かったけど・・・。
でも、リアル感を出すなら、もう少し、建築材料を汚いものを使ったほうが良かったんじゃないかなぁ。だって、あの時代、全部の材料を、キレイに材木の皮を削って、四角く切りそろえるって無かったと思うんだけど・・・。良く、古民家の解体修復などを見ますが、梁などは、木材そのままだったり、わざと曲げたままつかっていたりとかなのですが、あまりにも、きれいすぎて、ちょっと現実感がありませんでした。
法隆寺の解体補修工事のビデオとか、参考にすればよかったのにね。
椎名さんの信長、超カッコイイし、福田さんもかわいいし、出ている人は、皆、とても良かったと思います。少しネタバレになっちゃうかも知れないけど、信長が忍に暗殺されそうになる場面は、あれ、必要あったんだろうか・・・。意味無く、現場を壊したかっただけなのか、人を殺したかっただけなのか、ちょっと疑問でした。
この映画、結構、私は、お勧めですが、建築に興味の無い方に薦めていいものかどうか判りません。人間模様とかは、感動出来ると思うけど、どうなのかなぁ。剣岳系だと思うのですが、今回は、CGを使っています。ま、安土城、建てられないので当たり前とは思うけど・・・。
そういえば、この時代も、建築の仕事を取るのに、プレゼンするんだなーって知りました。ホントかどうかは知らないけどね。笑えました~。建築をやっている方、竪穴区画は、大切にね。どうして区画するのかの理由を、この映画で、やってくれています。(笑)