昨日は、スター・トレックのプレミアに行く前に、”レスラー”の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
ランディ(ミッキー・ローク)は、ザ・ラムのニックネームで知られるプロレスラー。1989年には、何万人をも集めるような人気レスラーだったが、20年経った今、人気は地に落ち、興行に出場し、日銭を稼ぐような状態に陥っていた。仕方なく、近所のスーパーでアルバイトをしながらレスラーを続けるが、考えを改めようと思った矢先、試合後に、心臓発作を起こす。バイパス手術を受けたランディは、引退せざる終えなくなり、孤独を紛らわすためにストリッパーのキャシディ(マリサ・トメイ)に相談すると、娘に連絡を取った方が良いと言われ、何年も連絡を取らなかった娘に会いに行く。そして・・・。
という感じのお話です。
ま、スポーツ物には、結構ある話だと思いますが、レスラーが主役というのは、珍しいかな。野球、サッカー、ボクシングなどはあるけど、レスラーって珍しいよね。日本だと、キン肉マンくらいかな。
この映画で知ったのは、プロレスは、ちゃんと事前に打ち合わせをして、その通りに技をかけてるんだなぁってこと。なんとなくは解っていたけど、相談してるとこを見て、あー、そうやって段取りしてるんだーって思いました。
久しぶりに見る、ミッキー・ロークは、年齢を取ったし、顔が崩れてるし・・・なんだけど、すごく味のある演技というか、孤独である不安や辛さ、寂しさを、その全身で表現していて、ジーンとしました。そして、孤独だけど男だから、やっぱり自分の生きられる場所に帰っていくというのが、何とも、悲しいというか、感動というか、言葉に出来ない感情があふれました。”あしたのジョー”の真っ白になったジョーや、力石の姿を思い出す感じです。日本人は、結構、この映画を見ると、”あしたのジョー”とかぶるんじゃないかな。
自分にはこれしか無いから、すべてを賭けて、その世界で生きていくという選択も、また、グラントリノとは違う潔さがあると思いました。潔い男の生き様、素晴らしいです。
今とき、そんな男らしい生き方をしている人を、あまり見たことが無いので、せめて映画の世界だけでも、そんな素晴らしい生き方を描いてくれて、嬉しく思います。
アカデミー賞を貰ったので、話題に上がっていますが、静かな映画なので、万人受けするとは、あまり思えません。大人じゃないと、あまり、この生き様の素晴らしさを解らないんじゃないかと思います。ミッキー・ロークも、現在は、イケメンという部類ではないので、ミーハーで観に行くのは、辞めたほうが良いと思いますよ。
最後に、フェレット好きの皆さん、映画の中で、一瞬だけ、フェレが出演する場面があります。ミッキー・ロークが布をはがすと、オリに入っていて、キュッキュッて鳴いてます。見逃さないでね。