今日は、一日、東京国際映画祭に行ってきました。
”ブタがいた教室”と”パブリック・エナミー・ナンバー1”です。
まず、”ブタがいた教室”です。
この映画は、16年前に本当に、大阪であったお話が原作です。6年生のあるクラスで、食べるためにブタを飼うことを始めて、子供達も先生も、だんだん精神的に成長していく過程を描いた、素晴らしい作品です。16年前にこんな先生居たんだな~って、感動しました。子供にはすごく良い経験だと思います。
食べるために飼っていたのに、名前を付けたりして、ペットとして扱ってしまい、ブタの命が重いものになっていく子供たちの姿が、本当に良く描かれています。子供たちだけでなく、子供たちの親も、学校の先生方も、子供達と一緒に命を考え始めるんです。
一人の生徒の料理屋をやっている父親が、子供に”ブタは、すべて余る所なく、身体を人間のために使うんだ。命を無駄にしないんだ。”って言うところがあって、良いお父さんだなーと思いました。
子供達が、ブタをどうするか、何度もディベート(話合い)するんですが、自分も一員になったみたいに思えて、涙が出てきました。子供達の悲しい気持ちが観ているこちらにも伝わってくるんです。本当に泣けました。
この映画、ぜひ子供がいる方は、一緒に観て、一緒に考えて欲しいなぁと思いました。大人も観て、命の重さ、価値を、もう一度考えてみたらいかがでしょうか。
上映後に、前田監督と妻夫木さんのティーチインがありました。
子供達の話し合いの場面は、十分話し合って、カメラを何台も設置して、じっくり撮影したそうです。だから、演技を通り越したように見えたのだそうです。
16年前の実話なので、成長した実際の生徒たちの話を使う事は考えましたかという質問に、プロットは、何種類か考えたとのことでした。その頃の女生徒が成長して思い返す話とか他とか、でも、この映画化した作り方が一番伝えられると思ったので、この脚本にしましたとのことです。
もし、監督と妻夫木さんがこのクラスの一員だったら、ブタをどうしますかという質問に、お二人とも食べる方に一票入れるとおっしゃっていました。
最後の質問は、松山ケンイチさんからのものでした。松山さん、私と同じ列の真ん中に座って鑑賞されていたようで、まったく気が付かなかったのですが、イヤに手が長い人が質問のために手を上げてるなーと思ったら、松山さんでした。でね、”どんなに演技をしても子供と動物には叶わないって言いますが、そうでしたか?”と聞いて、妻夫木さんが”どうして後輩にダメ出しされると思わなかった!”って笑ってました。きっとこのエピソードは、週明けにでも、映画サイトにちゃんと載ると思うので、そちらを読んでね。超面白かったです。
最後に、主題歌を歌っているトータス松本さんと実際の先生だったホシ先生がいらっしゃいました。トータスさんが主題歌を歌ってくださいました。最後に、妻夫木さんの呼びかけで、会場に来ていた生徒役の子供達に拍手をして終わりました。最高のコンペティション作品上映でした。
ちなみに、松山さんは、センターブロックの真ん中の辺にいらして、周りはすべて招待客だったようですね。センター前に、生徒役の子供達が何人かいましたよ。
長くなっちゃったので、パブリック・エナミー・ナンバー1 、別に書きますね。