どの国、どの世界にもある不条理 「BOY A」 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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今日は、ブロガー試写会で ”BOY A” を観てきました。シネトレさん、ありがとうございます。


この映画、とても考えさせられる映画でした。この映画は、イギリスが舞台ですが、日本でもアメリカでも、どこの世界にも有り得るお話で、誰もが考える必要がある物語だと思いました。


映画のタイトルでも解るように、過去に問題のあった子のその後のお話です。本当は、全部書いてしまいたいのですが、ネタばれになるので、あまり踏み込んで書けないのが辛い・・・。先入観を持って観てはいけない映画なので、脚本家からのメッセージをここに書きます。

「先入観なしで、主人公と出会って欲しい。観客に彼の過去を知る前に、彼という人間に出会って欲しい。それがこの映画の一番大切な点。」


私は、この映画を観て、邦画の”手紙”を思い出しました。あのどこまで行っても逃げ切れない悲しみや怒りを、この映画にも感じました。人間は、弱い生き物なので、どうしても感情を抑えきれないし、他人を攻めてしまう。その標的になってしまった人間は、どうやって生きていったらいいのか。どうやって逃げたらいいのか。

この映画は、いつ自分に降りかかってくるか判らない出来事をとても良く表現しています。自分が加害者になるか被害者になるか、どちらになってもとても苦しまなくてはなりません。そしてその災難を避ける手立ても無いのが現実です。そんなこの世界で生きている自分を、見詰め直せる良い作品だと思います。


主演のアンドリュー・ガーフィルドは、これから注目されている俳優さんです。その演技をぜひ見てください。


この映画、とてもお勧めです。特に、子供を持つ親に観て欲しいです。アクションやコメディーのような楽しい映画ではありませんが、”闇の子供たち”のように、観て、考えて欲しい作品です。