ごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)を目指し、サスティナブルとギフトエコノミーを取り入れながら、高知の山のふもとに暮らす服部雄一郎さん一家の暮らしをお手本にした実践ギフトエコノミーの最終ステップです。

 


 

 

実践ギフトエコノミー①~③までのおさらい

 

 

 

ギフトエコノミー(ギフト経済・贈与経済)

お金で交換する資本主義経済とは違う、見返りを求めずとにかく与えることを優先する支え合いや与え合いの中で生きる経済のこと

 

 

サステナィブル(Sustainable)
「持続可能な」を意味する。地球の環境を壊さず、資源も使いすぎず、未来の世代も美しい地球で平和に豊かに生活し続けていける社会のこと

 

 

SDGs(エス・ディー・ジーズ)

Sustainable Development Goals
持続可能な開発目標、世界を変えるための17の目標

 

 

エシカル

直訳すると「倫理的な」「道徳的な」という意味。
地球環境を守る意味の「エコ」や、健康で持続可能なライフスタイルという意味を持つ「ロハス」といった言葉の範囲をさらに広げて、環境や労働など、社会のあらゆる問題を包含している

 

 

スペンドシフト


消費(スペンド)が転換(シフト)するという意。「より多くより安く」ではなく、自分の価値観に沿って「よりよく」意識的にお金を使う消費行動のこと

 

 

リユース / リフューズ

リユース(reuse)は再利用、リフューズ(refuse)は断ること。ギフトエコノミーでもゼロウェイスト(ごみゼロの生活)でも取り入れられる、日用品を買わずにあるものを活用するアクション

 

 

 

 

実践ギフトエコノミー4ステップ


ステップ① 「受け取る」

ステップ② 「感謝する」

ステップ③ 「ゴミを活かす」

ステップ④ 「贈る」
 

 


 

無償の分かち合いでつなぐ経済のギフトエコノミーには、「受け取る」「感謝する」「ゆずる」という3つの基本的なアクションがあります。



ギフトエコノミーでは「得した」と思えるものはお金に限らず、頂いた物や豊かな気分、心地よい時間、贈って「ありがとう」と言われたときの喜びや自信、分かち合って生まれた人とのつながりなどの多岐に渡り、必ずしもお金を介する必要がなく、お互いの信頼や関係性(社会資本)がベースになっています。

 

服部さん一家のごみを出さず、持続可能で豊かな暮らしをお手本に、基本アクションに「ゴミを活かす」を加えた4つのステップ。


いよいよ最終ステップの「ゆずる・贈る」アクション。


気負いなく物をゆずるコツや、贈る方が売ってお金にするよりもお得な理由について学びます。

 

 

 

受け取ってくれる人がいるから 贈ることができる

 

 

 

 

 

 

雄一郎さん ギフトは、受け取ってくださる方がいないと成立しません。だから、その存在にはいつもとても感謝しています。

そこで自分が贈り手になるときは、受け取る方の心の負担にならないように、「役立ててもらえることが一番嬉しいんだ」としっかり伝えています。

 

 

ネットで気軽に個人売買できる時代に、売ってお金にするのではなく、ギフトエコノミーとして贈ることで、贈り手も受け手もお金以上の価値を得られると喜ぶ雄一郎さん。

 

 

雄一郎さん 例えば3500円の器をネットで送料込み1200円で販売するとします。

すると、受け取った人にとってその器の価値は、1200円で買った器になりますよね。

でも、その器を気に入ってくれた人に譲れたら、その器のもともとの価値を変に目減りさせることなく贈ることができますし、そこに「贈ってもらえた」という物語を付加価値として添えることもできます。

そうすることで受け取った人は、「単に1200円の価値の器を手に入れた」という以上の何かを受け取ってくれるはず。
 

greenz.jp ギフトエコノミーは資本主義経済とも両立できる。服部雄一郎・麻子さんに教わる、豊かなお金の使い方と自然の恵みにならう暮らしのはじめ方(後編)

 

 

 

自分にとって心地いい物の循環は「贈る」こと


すべてお金を稼いで買わなくても、あるものを活用したり、必要ないものを分かち合ったりして豊かに暮らせることが伝わります。
 

 

 

 

 

やってみよう!実践ギフトエコノミー④「贈る」 

 

コロナパンデミックを機に、手作りマスクを愛用しています。(私は裁縫が苦手^^;)

 

縫製の仕事経験を持つお姑さんが着なくなった洋服や着物をリユースしたリサイクルマスクは通気性に優れてるのに丈夫。サイズも形も好みに応じて作ってくれるからフィット感も抜群。

 

仕事のときは無地のホワイト系。オフのときは和柄やポップなカラーでおしゃれに楽しんでます。^^

 

 


着物をリユースした和柄マスク

 

 

 

 

使い捨てじゃない既製品もいくつか試しましたが、一度洗濯すると縮んでよれてしまい、長持ちしなじゃったけど、手作りマスクは1年以上使用しても丈夫でしっかり使える優秀品。

 

猛暑の中でのマスク着用は感染防止を除けば体に悪影響もたくさんありますが、お肌に優しい素材でほどよく通気性もあり、ムダなく愛用できる手作りマスクを作ってくれるお姑さんに感謝を忘れず、大切に使っていきたいと思います。




ブラみたい?! レースがかわいいさわやか素材で涼しげなマスクは夏にぴったり

 

 

 

・・・・・

 

 

 

さて、ステップ①から④にわたって、資本主義経済のなかでギフトエコノミーを取り入れ、美しく生きる服部一家のサスティナブルな暮らし方を教わりました。

 

 

豊かな分かち合いの原理で自然の法則とつながる経済・お金で交換する社会は人間だけのものであって、自然界には惜しみなく与えてくれる大きな存在なんだということは忘れてはならないことです。

 

 

私たちが食事をいただけるのも、自然の恵みと食物連鎖と淘汰を繰り返して巡っているということに感謝を込めて・・・

 

 

 

 

 



・・・・・

▶実践ギフトエコノミーは、greenzライター・編集者:土居彩さんの記事を参考にしています。

・・・・・



長編シリーズ、最後までおつきあいいただきありがとうございました。^^