午後2時29分
僕はソウル駅近くの図書館で調べ物をしていました。
...とそこへ聞き慣れない音を立てて手元のiPhoneが鳴り出しました。
同時に図書館のあるビルのスピーカーからもサイレンのような音が
え?なにこれなにこれ!
ま、ま、ま、
まさか!!!!!
瞬間まっさきに脳裏をかすめたのは彼の顔... やっちまったか??
恐る恐るスマホのホーム画面を見ると...
![{F720F07B-EABC-42CD-8B1A-D86885F9EF7C}](https://stat.ameba.jp/user_images/20171117/23/yuki7979seoul/30/be/j/o0480085414072645981.jpg?caw=800)
緊急速報
[気象庁]11月15日14:29 慶尚北道浦項市北側6km地域
規模5.5地震発生/余震等安全に注意してください。
えっ?地震?浦項で?
そう思った瞬間
カタカタカタカタ
座っていたテーブルが微かに揺れ始めたのです。
ええっ、ソウルにまで揺れが???
早速Twitterを覗いてみると、
韓国にいる人たちが「ゆれた!」「うちのとこもゆれた!」と騒いでいます。
ちなみに韓国でいうところの規模5.5というのは、
日本で使われる震度に直すと3から4の間ぐらいだそうで、
日本人の感覚としては「たまにある」程度でそこまで大騒ぎになるほどではないですが、
「韓国には地震は来ない!」という根拠不明な思い込みを持っている人が多いこの国では
それこそ天と地がひっくり返るぐらいの大事件。
現にそのころ浦項では大変なことになっていたようで...
轟音をたてて外壁が崩れ落ちる大学の建物...。
そして街の様子...。
もう一度言いますが、震度4ないぐらいの地震でこの被害です。
地震大国の日本では地震は「来るもの」という前提で建物を建てますが、
ここ韓国では逆に地震は「来ないもの」という前提で、耐震や免震など
「ナニソレオイシイノ?」扱いであることが殆ど...。
よく
「ソウルでこの規模の地震起きたらどうなるんでしょう?大丈夫なんでしょうか?」
という質問を受けることがありますが、
はっきりいって今のままでは
全く大丈夫じゃないです。
韓国でスリムなのはアイドルの脚だけじゃない!
ほら柱たちだってこんなにダイエットに余念がないのです。
いやあこれは逝っちゃいますね。ポキッと...。
さすがに今回の浦項のことがあって、韓国も地震安全地帯ではないという意識が芽生えているような
そんな感じを受けますが...いかんせん喉元過ぎればなことが多いですのでねえ...。
これから危機意識が国民の間でどれほど浸透するかは未知数です...。
日本人の一人としては「地震って怖いんだぞ〜恐ろしいんだぞ〜なめるんじゃね〜ぞ〜」ということを
普段から周囲の人たちに語っていくことでちょっとでも力になれれば...と思います。
まさに前代未聞の浦項地震、
前代未聞ついでにもうひとつ。
この地震の影響で翌日に予定されていた「修能試験(日本のセンター試験にあたる)」が
なんと一週間延期されたのです。
浦項地域の受験会場の安全を考慮しての措置だったわけなんですが、
地震発生からわずか数時間後には延期が決定され全国に通達されたということなんですが、
韓国の教育部、仕事早っ!!
地震たいする備えを後回しにしていた(というか想定してこなかった)テキトーさも、
いざコトが起きたときの臨機応変さも、
いかにも韓国らしいなあということをつくづく思った次第です。