「勉強しなさい」
「宿題したの?」
と言えば言うほど、反発したり子どもはやる気を失う可能性が高い!
では、どうすればやる気になる?
まず、勉強する意味について日頃から伝える必要があることでしょう。
「勉強はね、世の中の人の役に立つためにするのよ」
「あなたが勉強する意味は、将来、それを活かして多くの人に幸せになってもらうためなのよ」
「だから勉強をしなければ、困るのは、あなたではなく、将来あなたと共に生きる人なの!」
こんなふうに伝えることが大切なんだろうと思います。
それに加えて、子供が自分で決めて、行動できるようなコミュニケーションをとることが必要なのかもしれません。
人は自分で決めて、行動したいという欲求があります。
だから「勉強しなさい」と言うように指示・命令を嫌う。
それは、大人でも同じですよね。
そして指示・命令されて動いているうちは、「やらされている」わけです。
それを、「自分でやる」に変えていく。
いわゆる内発的な動機づけに変えていくのです。
では、どうしたらいいかというと・・・
ある塾では、ある年、たまたま勉強の苦手な子、やる気のない子がいるクラスがあったとか。
その子たちは宿題を出してもやってこない。
そこで講師は、生徒一人一人と面談して、宿題の量を子供自身に決めさせたそうです。
すると、いくら叱っても、やってこなかった子たちが、「○○ページまでならできる」「ここまでならする」と答えてくれたんだそうです。
そして、「自分でやる」といったことに対して、子どもたちはちゃんとやってきたらしい。
そして最終的にそのクラスの平均点は15点上がったのだとか。
その塾の経営者は、このように促します。
自分からやらせれば、何でもできる。ですから家庭でも、子どもに勉強をやらせたいと思ったら、
「お母さんは、これだけやって欲しいと思うけど、どうする? あなたはどれくらいやれる?」と聞いてみたらいいでしょう。どんな子でも子供は親の期待に応えたいと思うのでけっこうな分量を言うでしょう。
「こんな悪い点数をとってしまったんだから、これだけやらなきゃダメでしょ!」
と親が怒ってやらせるより、よほどたくさんの量を自分から進んで一生懸命やるはずです。
何度も言うように、人は自分で決めて、行動したい生き物。それは、自分の意思を持っているからです。
だから、子供にも自分で決めさせてあげればいい。
きっと指示・命令していた時と違う何かが生じることでしょう。
とはいえ、自分で決めても「そこまで終わらない」、「できない」ということもあるはずです。
そんな時こそ、勇気づけ!
できている点に注目して、フィードバックをする。
例えば、5ページやると言って1ページしかできなかったとしても、
「1ページできたね」
と事実承認をする。
私メッセージで伝えるものOK。
それを繰り返していると、どんどん、できる量も増えていくはずです。
その際、評価は避けた方がよいでしょう。
NG「とりあえず、1ページはできたからすごいね」
NG「1ページしかできないなんてダメじゃない」
ちなみに事例で紹介した塾では、教育コーチングを講師が学んで、生徒さんに対応しているようです。
参考図書
・手紙屋 蛍雪篇
喜多川泰著
・「勉強しろ!」と言わずに子どもの学力を伸ばす法