人から嫌われたくない。
そう思って生きてきました。
そのためこちらでいい顔をして、あちらでいい顔をして!
若かりしとき「おまえは八方美人だ」と言われたこともありました。
でも、そんな生き方って疲れるものです。
しかし、ある本を読んで嫌われる勇気を持つことも必要だと知りました。
もし、若い時にその本を読んでいたら・・・
その本とは?
少し前にネットでその本が発売されたことを知り、近所の書店に注文。
それがおととい届いて、その晩、そして昨日の朝から昼ごろにかけてその本を完読しました。
ちなみにその本の帯に、井坂幸太郎さんの感想が書かれています。
それは・・・
この本には、僕が今まで小説を書きながら考えていたこと、知りたかったことがたくさん書かれていました。たくさんのはっとさせられる言葉にうなずかされ、もしくは驚かされ、何よりも読み物として面白くてだんだんと純粋に小説を読んでいる気分になり、最後にはなぜか泣いていました。
最後にはなぜか泣いていた?
その本は、アドラー心理学に関する新刊です。
いわゆるアドラーの思想に関する本なのですが、「最後には泣くことになるなんて、どんな内容なんだろう?」と思いながら、本のそで(ジャケットの折り返し部分)の説明を見ると・・・
フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨匠」と称され、世界的名著「人を動かす」の著者・D.カーネギーなど自己啓発のメンタ―たちに多大な影響を与えたアルフレッド・アドラーの思想を一冊に凝縮。
悩みを消し去り、幸福に生きるための具体的な「処方箋」が、この本にはすべて書かれている。
アドラーは、カーネギーにも影響を与えていたと知ってビックリしたのですが・・・
「アドラーの思想が凝縮されていて、幸福に生きるための具体的な処方箋がすべて書かれているなんて、ちょっとオーバーなのでは?」
そんなことを思いながら本を読み始めたわけです。
ここで本の構成について説明しておきます。
本の構成としては、前書きから、アドラーの思想を説く哲人(哲学者)とそれを論破してやろうとする青年との対話形式で始まります。
そして目次があって、一章に入っていくのですが、前書きの部分から珠玉のような言葉にあふれています。
例えば、「人は誰しも、客観的な世界に住んでいるのではなく、自らが意味づけをほどこした主観的な世界に住んでいます」
それが井戸水のたとえで説明されていて思わず納得しました。
本編は5つのパートからなり、哲人と青年のやり取りを通して幸福に生きるための具体的な処方箋が明らかになっていきます。
読み進むにつれて、アドラー心理学の理解が不鮮明なところが、明快な説明により霧が徐々に晴れていくような感覚を覚えました。
「そういうことだったのか~」
加えて、時には自分が抱える問題をグサリとナイフでえぐりだされるような感覚も!
「痛たたた・・」
そして嫌われる勇気をもつことで自由に生きられることに気付かせてくれます。
「嫌われてもいいんだ~!」
おそらく、本を読んでみると生きる勇気をもらえて、生きるのが楽になるかもしれません。
そして、最後の部分にさしかかり、哲人が言います。
アドラー心理学では自由なる人生の大きな指針として「導きの星」というものを掲げると!
その「導きの星」とは?
それを説明してしまうと、これから本を読んでみようと思っている方の楽しみを奪ってしまうので、あえてここでは明らかにしません。
でも、それを導きとする人は、きっと人生という道に迷うことなく、幸福な人生を歩むための基礎を創っていくことができるでしょう。
それをぜひとも本を手にとって確かめていただきたいと思います。
ちなみに本を読んでいて私は泣くことはありませんでしたが、アドラー心理学を学んでいることに誇りを持つとともに、ぜひとも多くの方にアドラー心理学を知って欲しいという思いがあふれてきて、何とも言えぬ高揚感に満たされました。
アドラー心理学を学ばれている方、興味を持たれる方に、ぜひともお勧めの本です。