子どもがサッカーなどの試合に出たとします。
良いプレイ、まずいプレイ、失敗もあったかもしれません。
試合後、あなたは、お子さんにフィードバックをするとします。
そんな時に、どんなフィードバックをすれば、子どもは、また次も頑張ろうと思うでしょうか?
「あんなプレーをして、ほんとダメなんだから!」
もしこんな言い方をしたとしたら?
これでは、子どもの肯定感を損ないかねないのと、やる気もくじいてしまうかもしれません。
では、どういういい方をすると心を開いて、メッセージを受け取ってくれるでしょう?
一時、ある心理学系の講座に3年くらい通ったことがあります。
その講座では、話の聴き方に始まり、人を意欲的にさせるためのスキルをさまざまなワークを通して学びました。
例えば、あるワークでは、2人がペアーになってAさんは話す人、Bさんは聞く人と役割を決めて、お互いの話を聞きあいます。
その際に、オーム返しをしたり、ミラーリングと言って相手の身振りを真似たりしながらお互いの話を3分位、聞く練習をしました。
そして一つのワークが終わるごとにお互いフィードバックをするのです。
そのフィードバックをする際、それを受け入れやすくするような工夫がありました。
その工夫とは?
もし、こんな形でフィードバックがされたらどう思いますか?
「話しを聞いているときに、眼線があちこち動いて、聞こうとする姿勢に真剣みが足りないと感じました。全体的にいまいちでしたね」
こんな言い方をされると「せっかく頑張ったのに、もうやりたくない」なんて私だったら思うに違いありません。
では、どうしたら相手にやる気を出させることができるでしょう?
セミナーの中でのフィードバックの与え方は、このようなものでした。
まず、良かった点を話し、そのあと改善点を述べるというもの。
例えば、こんな感じです。
「相手の話を聞こうとしている態姿勢は、こちらから見ても感じられました。(良かった点)
そして、他に注意をそらされたのか、目線がすこし動いていたので、そこを気をつけるともっと良くなると思いました(改善点)」
「相手のいい点を認め」、そして「改善点(ここをこうするともっと良くなると思う)」。
このような形で伝えてもらったので、とても心地よくワークに取り組むことができました。
ここでのポイントは、①どんな接続詞を使うかと、②改善点を述べるときにダメ出しで終わらないこと。
具体的には、
○「相手のいい点を認める」そして「改善点」。
決して、
×「相手のいい点を認める」でも「改善点」、
とならないようにした方がいいようです。
なぜかというと・・・
「でも]と言った途端、前に言ったことをすべて否定しかねないからです。
そして、上の例を見てください。
「そして」の後は、「眼線が少し動いていたので、それがダメでした」ではありません。
「そこに気をつけるともっと良くなると思いました」です。
その表現の方が建設的ですね。
このようにちょっと言い方を工夫するだけで、メッセージは受け取りやすくなります。
これらの点に注意してフィードバックをすることで、子供が受け入れやすいメッセージになるのと、やる気を向上させることにもつながるのかもしれません。
ぜひとも機会があったら試してみてください。
きっと何かが違ってくると思います。