●立場を得ると人は変わる? | ◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

勉強だけできても意味はない!

学習のコツや勉強する意味を一緒に考えると共に

勇気づけでお子さんの健全な心も育ててあげませんか?

私が小学1年の時、とっても好感のもてる級友がいました。



すすむ君です。



すすむ君は、人に対して穏やかな対応で、クラスの子たちから人気がありました。



とっても人柄がよかったんです。


もう、うん十年も前のことなので、あまりよく覚えていないのですが、・・・



はじめて学級委員を選ぶ時が来ました。



多分、2学期のことだったのではないかと思います。



わたしは学級委員に、すすむ君がなってほしいと思いました。



おそらく、当時の級友のほとんどが、すすむ君を押していたと思います。



学級委員選出のその日。



誰を推すか、一人一人が紙に書いて投票しました。



確か、投票用紙を、日直の子が読みあげて、黒板に投票結果が正の字で重ねられていきます。



もちろん、私もすすむ君に投票しました。



投票の結果は?



すすむ君は学級委員に選ばれたのです。



「やった~!」



私としても一押しのすすむ君が学級委員になってもらってうれしかったのを覚えています。(うっすらと)



そして多くのクラスメイトも同じように感じたことでしょう。



「きっとすすむ君ならクラスを良くしてくれる」



でも・・・



いま、このことを思い出すにあたって印象に残っていることは・・・



「人ってそんなに変わるの?」



なんとその後、すすむ君は変わってしまったのです。



この事件は、私に、



「立場を得ると人は変わる」



そんな信念を与えたかもしれません。


すすむ君は、学級委員になってから変わりました。



どう変わったかというと・・・



周りの子たちに対して、命令口調でもの言いをしたり、態度自体がいわゆる“えらそう”になってしまったのです。



それ以来、私は、すすむ君が好きではなくなりました。



権力は、人を変える!



なんと小学生の私が、そんなことを実体験から学んだのです。



今なら、なぜ、そのようなことが起るのかも理解できます。



そして、そうさせないための対処法も!



「あの時、それを知っていたら・・・」



でも、まだ、小学生の私にわかるはずがありません。



・・・・



さて、大人になってからも、



「立場を得ると人は変わる!」



そんな体験を何度も経験しました。



人って、ある権威的な立場を得るとコロッと変わる人がいます。



それまでは、いい人だったのが、権力の立場に着いた途端・・・



そして、そのような人は、周りの人に強権的に指図したり、人を威圧したり・・・



全くもって、小学生時代のすすむ君と同じ?



やはり、指導的な立場に立つ人は、アドラー心理学を学んでほしいと思います。



アドラー心理学は、権威主義的で圧政的な支配ではなく、民主的な方法で物事を扱うことを勧めているからです。



アドラー心理学の重鎮、野田俊作さんによると、民主的な方法とは、話し合うことだと言います。



民主的というと多数決で決めるという印象がありましたが、そうではなく、よく話し合って両方がwin-winになるように妥協点を見つけるようなものだと言います。



家族において、そのような関係ができていると、もし、子どもが指導的な立場に立ってもすすむ君のようにはならないことでしょう。



これからの社会を良くするためにも、家族や会社などの人間関係が民主的なものになって欲しいものです。