●目的が変われば人生が変わる! | ◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

勉強だけできても意味はない!

学習のコツや勉強する意味を一緒に考えると共に

勇気づけでお子さんの健全な心も育ててあげませんか?

ある男性には、付き合っている女性がいました。


彼は彼女を喜ばせたいと思い、一案を練ります。


客船でクルーズしながら、有名なシェフが腕をふるった料理を楽しめるという企画がありました。彼はぜひ、彼女にサプライズプレゼントとして、シェフの料理を堪能させてあげようと思います。


ただ、それはとても人気が高く、プラチナチケットを取るのが難しい。そのため、彼は何人かの友人にお願いして、そのチケットをゲットできるように計画を立てたのです。


そしてもし、2枚以上チケットが取れたら、余った分のチケットは自分が払うことを約束し、チケットの予約を取るために協力を仰いだ。


すると、どうにか2枚のチケットをゲットすることができたのです。


しかし、プラチナチケットが取れたことは彼女には内緒にしていました。


当然のこととして彼は、彼女にデートの当日、絶対に遅れないように念を押します。


予約を取った当日、彼はいち早く約束の場所について彼女を待ちます。


しかし、彼女は船の出港時間が近づいたというのに現れません。


彼の焦りの気持を想像できるでしょうか? きっとイライラしながら、時計と彼女の来る方向を交互に見ていたことでしょう。


そして、船が出港する時間が来てしまい・・・船は無情にも出港してしまいました。


それから少し遅れて彼女が到着します。


「ごめんね、遅くなっちゃった」


実は彼女、ある意味、どうでもいいことで遅れてしまいました。


そんな大事な予約を彼がとっているなんて知らなかったのです。彼はというと、きっとイライラや諦め、無念さなど、さまざまな気持ちでいっぱいになっていたのでしょう。


彼は言いました。


「せっかく苦労して予約を入れたのにこの2枚のチケットは無駄になったじゃないか。今日は、もう、デートする気持ちがなくなったよ。今日は帰る」


そして彼は帰ってしまったのです。


その後、2人はどうなったと思いますか?


なんと2人は人生を共にすることはなかったそうです。


さて、今日のタイトルは、目的が変われば、人生は変わる


少し考えていただきたいのですが、彼がプラチナチケットを苦労して取った目的は何だったでしょう?


それは彼女を喜ばせるため!


彼女にクルーズを楽しみながら、有名シェフのディナーを堪能してもらい、喜んで欲しいと思った(目的)ので、友人にまでお願いしてチケットをどうにか取得したわけです。


だからプラチナチケットは、“彼女を喜ばせる”という目的のための手段であった。



しかし、途中で彼の目的が変わってしまったんですね。


どう変わったかというと、“彼女を喜ばせる”という目的を達成するための単なる手段であった、ディナークルーズ(手段)が、彼にとっての目的になってしまったわけです。


チケットを取得した目的は、彼女を喜ばせるという目的でしたね。


その目的自体が変わらなければ、船は出てしまったとしても、他の手段で彼女を喜ばせることはできたはず。でも、彼はそれを見誤ってしまった。


目的が変わることによって人生が変わってしまった、そんな一例です。


この話は、先日の木下晴弘さんの講演会で紹介されていたもの。「目的をもつことがいかに大切か!」を示す文脈の中で話された事例です。


例えば、子どもに勉強して欲しいと思う方も多いのではないでしょうか? では、何のために勉強してほしいですか?


良い高校に入って、良い大学入り、良い仕事についてほしい? それは何のため?


鋭い方はお気づきだと思いますが、それらは、目的のための手段なんです。


だから勉強する目的は、もっと長い視点に立ったものが、あるはずなんです。


でも、多くの方は勘違いし、勉強や受験自体が目的になってしまうことがある。それによってどれだけ多くの悲劇が生じるか!


つまり、上記の彼と彼女の例のようなことになりかねないのです。


では、勉強をする目的って何でしょう?


それを子どもに伝えられれば、子どもは、放っておいても勉強することでしょう。


しかし、「何のためにそれをするか?」が見えなかったら、子どもも勉強する意味を見いだせない。


その点で、目的は重要だし、それを見据えて行動するのと、目先の「手段」を見て行動するのとでは、大きな違いが生じてしまうだけです。


目的さえ、しっかり意識していれば、もし、受験で失敗したりしてもぶれないはず。


お子さんには、目的を意識して、ぶれずに歩んでいただければと心から願います。


そのためにも「何のために勉強する?」という答えに対する明確な答えを、誰かが示してあげる必要があるのかもしれませんね。