子どもたちが「ムカツク」と言うのを聞いたことがありますか?
10年以上前ですがこんな調査が行われました。
「イライラしたり、ムカついたり、キレたりすることがあるか」という調査が行われ、それに対して、
「かなりある・たまにある 」と答えた生徒が70.5%
その頻度に関しては、
「週一回以上はキレる」66.3%
「毎日切れている」 17.6%
これは何を物語っているでしょうか?
この点に関して、何度もご紹介している明治大学の諸富先生は、この様に語っています。
イライラしたり、ムカついたり、そんな自分の気持ちをどう付き合えばいいのかわからず、むしろ、そのムカつきやイライラの方に自分が振りまわされてしまって、友達へのいじめや対教師暴力に走ってしまう。そんな中学生の姿が浮かんできます。
そんな子供たちの現状についてさらにこう述べます。
「ムカツク」といった画一的な感情表現しかできなくなっていることに示されるように、今、子どもたちは、自分の感情を自分の言葉で表すことができなくなっています。
では、どうして子どもたちは自分の感情を自分の言葉で表現できなくなっているのでしょうか?
いろいろ理由はあることでしょう。
以前、幼児向けの英語教材の販売に関係したことがあります。
その時に「大丈夫?」と危機に感じたことがあります。
子どもが喜ぶということで、幼児にテレビや英語のビデオを何時間も見せてしまうというのです。
一方的に映像から流れてくる情報では、相互的なやりとりは学べません。
言葉は対面でやり取りすることによってその能力を高めていけます。
それではコミュニケーション能力が育っていきませんよね。
実際に何時間もテレビやビデオを見せられた子は、発話も遅く、コミュニケーション能力に問題があったそうです。
もしかすると子どもの問題は、そんなことも関係しているかもしれませんね。
それに加えて、自分の感情を自分の言葉で表現するために重要なことがあります。
それは、以前にも書いたことがある「感情の社会化」です。
以前の記事はここです。
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子どもが漠然と感じているネガティブな感覚にピッタリくる言葉をお母さんが投げかけてあげるというあれです。
この感情の社会化に関してとてもわかりやすく記事にして下さっている方がいます。
この方です。
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子どもが自分の感情と上手にむきあうため、またキレない子に育てるためにも重要だと思いますので、ぜひ、この方の記事もお読みになることをお勧めいたします。
それとこの記事で紹介されているこの本、とても大切なことを教えてくれています。
- ちゃんと泣ける子に育てよう 親には子どもの感情を育てる義務がある/大河原 美以
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私も5,6年前に読みましたが、ぜひ、小学生以下のお子さんをお持ちのお母さん、全員に読んで欲しいなと思うくらいです。
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