●勉強だけが人生じゃない!こんな進路を進んだ中学生 | ◆「生まれてきてよかった」そんな実感を持てる子に育てるヒント!◆

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勉強だけできても意味はない!

学習のコツや勉強する意味を一緒に考えると共に

勇気づけでお子さんの健全な心も育ててあげませんか?

自分のわかっている範囲が世界の限界だと思っている。それ以外のところに可能性のあるのが人生なのです。ショウペン・ハウエル


ある時、家の電話が鳴りました。


「子供のことで相談したいことがあるんですが!」

ということで、ある中学生のお父さんと
お会いしました。



「実は、息子がバイオリン製作者に

なりたいっていうんですが、

どうしたらいいんでしょうね?」




その息子さんは、中学3年生で、地元では、優秀な
子が集まる,大学の付属中学校に通ってる子でした。



名前をK君としておきましょう。


彼は、ジブリの映画「耳をすませば」に
影響されて、バイオリン製作者に憧れた
そうです。



さて、なぜ、私がそんな相談をされたかというと

今は、お休みしているんですが、私は趣味で

バイオリンを作っていたんです。そして、趣味が

高じてイタリアに一人旅をして、バイオリン製

作をしている人が憧れる北イタリアのクレモナ

という町に旅をしたことも。




クレモナにはバイオリン製作学校があって、
地元の子は中学を出てからその学校に入って、
楽器の製作を学びます。



ただ、イタリア以外からの入学者も多くて、

大学を卒業してから、そして40代で入る

人などもいたりする学校なのです。




日本人も多いんですよ。NHKを退職されて
入学された人もいらっしゃったことを覚えて
います。



さて、私が旅行で行った時は、6月だったの

ですが、ちょうど、入学試験のシーズンでした。

日本大学を卒業したばかりというSさんと

会ったのですが、彼も製作学校を受験しに

来たということでした。

同じバイオリンつながりで意気投合した

私たちは、一緒に食事をし、健闘を祈り

ました。


試験は、イタリア語の試験のみ。


ただ、Sさんは、残念ながら不合格になって

しまいました。


でも、イタリアっておおらかというか、

適当というか、確か、パルマにイタリア語

の学校があって、そこでイタリア語をしっかり

学んで、9月に試験をしてあげるので、

もう一度くるように言われたそうです。



そしてSさんは、8月までその語学学校で学び、

9月には、無事、入学したと後から聞きました。



そんなことで、製作学校に関する情報と人脈が
あった私は、K君のお父さんに相談され、

面識のできたSさんを紹介したのでした。



それからすぐにK君のお父さんから電話があって、

イタリア大使館に連絡したら「高校を卒業して

から来なさい」と言われたそうです。


中学卒業では、まだ早いというのです。


でも、K君は、諦めなかったんです。



彼は、高校には行かずに東京で新聞配達のアル

バイトをしながらイタリア語の学校に通い、

翌年、イタリア大使館の関係者を説き伏せて、

なんと試験を受けてしまったのです。


結果は・・・


残念なことに、不合格。


でも、大丈夫。イタリアはおおらかです。


パルマの語学学校に行ってイタリア語を
学ぶよう言われて、9月に再試験、彼は
クレモナ国際バイオリン製作学校に入学
してしまったのです。



4年の学校を終えて、今、20代。

フランスでバイオリンをはじめとする

弦楽器の製作に励んでいるそうです。

実は、私も彼の作ったバイオリンを所有
しています。