ピアノ、或いは歌。


音楽と共にある人生について考えていた

わたしの目に入ってきた

本屋さんエッセイコーナーの

『老後とピアノ』。


ピアノという文字に、

(正直期待せず)

一応手に取ってびっくり。


冒頭に目を通したら

興味が止まらない…


(ネットのレビューもチラ見して)

即購入。



読書は得意でなく…

いつからかびっくりするくらい

頭に入らなくなったわたしが


まだ衰えていなかったと希望さえ感じる

(わたしにとっては)ものすごいスピードで

一気に読み切ったエッセイ。


とてもおもしろく、また読み返したいほど。

紹介したくなったので、

少し長めですが書きますね。





『老後とピアノ』

ピアノ雑誌「ショパン」の連載を

まとめたものですが

2022年1月17日発売で、新作。



老後というタイトルにつられるなかれ。


子供の頃ピアノを習っていて

40年ぶりにピアノレッスンを再開した

まだ53才の女性が

ピアノの練習を通して

人生と向き合うお話。



元新聞記者の方。


文章が生き生きされていて

仲の良い友達と

永遠と話しているような気持ちになる、

とっても読みやすい文章です。



さて、紹介した通り

趣味としてピアノを習い始めた方の

奮闘ぶりの心の声がそのまま

書かれているのですが


ピアノを練習しているときにしている

心の独り言(自分との対話)が


わたしも通ってきた道、共感たくさん。



この方のすごいところは

趣味として楽しまれていますが

ピアノの本質をわかっていらっしゃるところ。


その本質に気づかれていく過程が

共感できて、温かい気持ちになります。



わたしはクラシックピアノを

極めたわけではないから

新鮮なこぼれ話もたくさん。



一応、4才から数十年

鍵盤と真剣に向き合ってきた身として

お伝えしておきたいことは


この方はブランクがありますが

小学校入学前〜小学校卒業まで習われていて

当時「きらきら星変奏曲」を

弾かれていましたので、


『初心者、初級、中級、上級』の

4つにカテゴライズすると

現状がどうであれ

中級くらいとわたしは認識しています。


ですので、


・以前習っていたけど…もっと短い期間だった

・記憶がないくらい小さい時に少しだけ

・一度も習ったことなんてない


そんな方がもし不安になられたら

本当に、全く心配する

必要はございませんので、ご安心ください。


 


128ページ

大人の武器と、子供の武器。

わたしはこれに関しては

真逆に認識していたかもしれない…



169ページ

ムチのイメージは

ちょっとしっくり来ないかも。。



195ページ

新作のためまだ数少ないレビューで

低評価気味の方が言われていた

同じ文章が繰り返されている…という指摘は

確かここだけ少し感じた気がする程度。

なので、わたしは気にならず。



196ページ

これはピアノという楽器に限らず

歌でも、バンドでも同じこと。



202ページ

老眼じゃなくても効果あります。

子供の頃から実感、実践済み。

レッスンでも。視覚情報の処理、大切。




それと、この方のピアノライフは

始まったばかりですので

まだ未体験のハッピーな本質は

たくさんありますので


これがすべて、では勿論ありません。


(他の方と一緒に演奏してみたり

自由に音を紡ぐ世界だったり。。

広がる世界、たくさん。)



これから鍵盤を始めてみたい方

(ピアノじゃなくて、敢えて鍵盤と呼んでみる)


著者のように、再チャレンジしてみたい方


お子様の習い事を検討中で

ピアノどうなのかな…と悩まれている方


もちろん、ピアノを嗜まれている方



たまたま

ピアノがテーマになっていますが


人生の後半戦…未知の世界について

不安があったり

向き合っていらっしゃる方



よかったら、おすすめです。


一言じゃ伝わらない

ピアノライフに少し、触れられる。


わたしはとっても好きな本です。