- 邦楽舞踊シリーズ 長唄 晒女(近江のお兼)/浅妻船/オムニバス
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- 歌舞伎舞踊小曲 近江の晒女/小つる
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留めて見よなら菜種に胡蝶、梅に鶯松の雪、
偖はせがぢよが袖袂、しよんがいな
色気白歯の団十郎娘、強い強いと名にふれし、お兼が噂高足駄
まだ男には近江路や、晒し盥の誰がなぶらうと、
恋ぢゃいやいや、角力でならば、相手選ばず渡り合い、
ありゃりゃ、ありゃりゃ、よいやさ
四つに抱かれて手事とやらで、ふたりしっぽり汗かいて、
投げの情の取組が、面白からではないかいな
力だめしの曲持は、石でもごんせ
俵でも、御座れ御座れにさし切って
五十五貫は何のその、中の字きめし若衆も、女子にゃ出さぬ力瘤
ほんにほうやれ、逢ふ夜はをかし
折を三上の文さへ人目、関の清水に心は濡れて
今宵堅田に老蘇の森と、返事信楽待たせておいて、
まだな事ぢゃと心で笑い、嘘を筑摩の仇憎らしい
更けて今頃三井寺は、何処の田上と寝くさって、夢醒ヶ井の鳥籠の山
こちは矢橋の一と筋に、ほんに粟津のかこち言、
思い大津は初秋に、鏡の宿の盆踊
天の川星の契りも岩橋の、明くるわびしき葛城の、
神ならぬ身は末かけて、よいやなよいやな
誓紙の上も鵲の、橋占に立つ笛竹も、一筋とは聞くつらさ
八声の鳥にせかれては、よいやなよいやな
たきもの姫の移り香を、寝衣ながらの、起き別れ、よいやなよいやな
笹の一と夜を縁結び、野路の玉川萩越えて、色ある水に晒し野や
晒して振りを見せまいらしょう、まいらしょ
立つ浪が立つ浪が膳所の網代にさえられて、
流るる水を堰き止めよ堰き止めよ
さっさ車の輪が切れて輪が切れて、何れ思いは、どなたにもどなたにも
晒す細布手にくるくると、晒す細布手にくるくると、いざや帰らん賤が庵へ