最近ミニマルという言葉を割と目にします。
英: minimal「最小限の、「最小の、極小の」の意味で色々と使われていますね。
ミニマルライフ、ミニマル空間、ミニマル整理術など。
現代アートにもミニマル・アートという物があります。
1960年代に顕著になったアメリカ美術での動きで、物の意味、価値などを出来得る限り取り除いて、その物質そのものの存在を提示するという物です。
様々な作家がいますが、今回はドナルド・ジャッドをとりあげます。(写真は彼の作品。クリックすると大きくなります。)
YUKARI ISHIBASHI@yukari7happy
Untitled Progression by Donald Judd https://t.co/m6Ux9d3BOw @artnetさんから
2017年05月12日 18:16
見ていただければわかるように、なんの変哲もない・・・。
箱のようなものが並んでるだけです。
こういう現代アートをいきなり見たら、
「アートって何だかよくわからない・・・。」
となるのは仕方ないと思います。
別に目で見て綺麗なわけでも、何かを模して造られているわけでもないんですから。
ただの箱でしかないので、見てたって楽しくも、感情がゆすぶられることはないです。
そう、いくら「感じよう!」「心のままに!」
と言ったところで、別に特別何かを感じることは普通出来ないでしょう。
一般的に、感覚的に訴えるものは、解りやすいので誰でもそういう物を見れば感動します。
キラキラと輝く夜景とか、
CGを多用したスペクタクルな映画とか、
美しい女性の絵とか。
このジャッドの作品のようなミニマルアートは感覚で鑑賞しても本当の面白みは分りません。
こういう作品は思考するから面白さが解るんです。
こういう作品は物の本質と虚像、物質と周りの空間、意味と無意味、アート業界の文脈、世間一般の人のアートの文脈からみると、
「ああ、なるほどね!」とお腹の底からクスクスと笑いがこみあげてくる、というようなものです。
ほんと、ジャッドの作品は面白い!!
クロスワードパズルを解いたときのような、推理小説の作者の策略に騙されたときのような気持ちです。
いえ、それよりも秘密めいた快感があります。
実はミニマルアート作家は美術のことが解らない一般大衆にも見ただけで解る作品を作ろうとしていました。
それまでの美術作品は西洋の歴史や神話を理解していないと本当は分らないようになってます。
(もちろんそうでないものも多いのですが、基本的に格が低いとされてたんです。)
しかし、皮肉なことにこういったミニマル・アートは一般大衆より富裕層にウケたんです。
こういうところでも、
一般大衆は感覚的。
富裕層、権力者、知識人は思考的、といった面も見えてきます。
分かりやすい感覚的な物で満足してる人もいるし、
それは各人の勝手なんですが、
「物を観る」という行為は非常に奥深いのです。
同じ世界に住んでいながら、
ある物を観たときに
ある人は価値観が変わるような体験をし、
ある人は通り過ぎてしまいます。
そういう見る目の無さ、が
結局、人間関係やビジネスやその人の人格に繋がってくるんです。
私がジャッド作品をどう見ているか?
ミニマルアートの本質は何かは私のコンテンツの中で話していこうと思います。
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