
読書
透明なルール
佐藤いつ子
あらすじ
平凡な中学生・優希は、クラス替えで
たまたま「1軍」のグループに入れたものの
本当の自分を隠して生きている
成績が悪いフリをするし
オタクなところは絶対にバレたくない
クラスメイトの投稿に
「いいね」をつけるかどうかも悩む
「周りからどう思われるか」を過度に気にして
空気を読むあまり
生きづらさを感じる優希が
不登校ぎみの転校生や
マイペースなクラス委員との心の交流を通じて
自分を縛る<透明なルール>に気づき
解き放たれていく
SNSでのコミュニケーションや
人との比較を前提とした
現代の子どもたちの生きづらさを
繊細な筆致で描いている
受験国語頻出の著者最新作!
登場人物紹介
透明なルールに縛られる私
10代の子に読んで欲しい
そんな筆者の思いが伝わってくる1冊
難しい漢字には全てルビが振ってあるので
小学生でも読めそうだな、と思っていたら
やはり、中学受験でも
佐藤いつ子さんの作品が
頻出されているのだそう
薄い本なので、あっという間に読めます
集中すれば、1時間ほど
でも、その中に書いてある
メッセージはとても強い
「みんな違ってみんないい、とかって道徳で教えてるくせに、全然そんなじゃない」
私自身も
こういう透明なルールに
たくさん縛られてきました
なんか、一緒にやらなきゃいけない雰囲気
嫌でも参加しなきゃいけない雰囲気
1人だけ参加しないと変に思われそうで
行きたくなくても参加したり
面倒でも一緒にお揃いにしてみたり
貰ったものがあれば
気に入っていなくても
使っているとアピールしたり…
でも、
なんか違うって思ったら
それを本人に直接伝える勇気も
必要なんだよなぁ
大人になったら、
そんなの
敢えて口に出さなくても分かるよね
穏便に穏便に
って、言う人もいるだろうけど
そういう大人を見て、
子ども達はどう思うんだろう…
そんなことを思った私に
優希はこんな言葉を言ってくれました
「こういう場でも、反対意見を言ったら、嫌われるんじゃないかって勝手に決めて、それなら黙っておこうって、何も言わない。
でも、本当は、
反対意見を言ったって、嫌われたりしないのに」
こんな強さを私も持ちたい
そんな風に思わせてくれる作品でした
ぜひ、10代の方にも読んで欲しいです!
GWは
上野でブックフェスタをやっています
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