いやぁバカですね~。ホント気持ちイイ馬鹿っぷりです。
ないがって、『シューテム・アップ』ですよ。

とにかくガンアクションとガンアクションの間にドラマがあって、
なんとか映画としてのストーリーが繋がっているという程度。

もうほとんどお馬鹿っぷり全開のがんアクションのオンパレードです。

しかも、主人公のクライヴ・オーウェン演じるスミスは
なぜか自家栽培の人参が主食(というか人参中毒)という男ですから、
それが出て来た冒頭のシーンで、「男たちの挽歌」ばりの
渋いガンアクションは期待できないということはわかります。

そういうのを期待していた人はこの時点で、ハイさようならです。

私はその時点で自分のチャンネルを切り替えて、ポテチモード。
ソファーの上で寝っころがりました。

ガンアクションは、スカイダイビング中のガンファイトとか、
トラップを使ったガンファイトとか、いろいろ考えてます。

特に壁の向こう側にいる敵を撃つ方法は幾通りも出て来て思わずニヤリ。

ただねぇ、この手の映画で、なぜか主人公にだけは弾があたらないという
お約束は問題ないとしても、マシンガン乱射されているのに
隠れもせずにまっすぐ走っているだけってのは、いくらなんでもねぇ。。。


それから、かつて世界一の美女と呼ばれたモニカ・ベルリッチが
売女役で出てきます。

この人、その容姿からわりと医者とかなんかのエージェントとか
わりとクールな役所が多いのですけど、私的にはこういう売女が
とても似合うと思いますねぇ。

もう四十台も半ばなんですけど、胸の谷間全開で頑張ってます。

それにしてもセックスしながらのガンファイトには笑うしかなかったです。

とまぁ、『シューテム・アップ』は大バカ野郎の低俗なクズ映画ですけど、
好き者にはたまらん、何度見ても飽きない1本になるでしょう。


最後まで読んでくださったあなたに、全ての良きことが雪崩のごとく起きます。
CMが気になっていた『バンテージポイント』を見ました。

大統領狙撃の瞬間までの20分間を関係者、目撃者、テロリスト等の視点で
順番に描いていき、視点が変われば見えてくるモノも変わって来て、
最後に全体像が見えるという展開。

この展開が斬新だと思えれば面白いですし、しつこいと感じれば面白さは半減します。
全体のストーリー自体は、それほど凝ったものでもないので、
普通に作れば割とすんなり見られるでしょうね。

逆にこういう作り方をすることで、サスペンスものにありがちな
「アレッ? どうして?」っていうちょっと解りづらいところもクリアになるし、
主観視点で描いている分、ミスリードもしやすいでしょう。

反面、感のいい人は早い段階でストーリーが読めてしまうでしょうね。

おそらく、それを防ぐために小さな女の子のエピソードや、
黒人男性のエピソードを入れているんだろうと思うのですが、
必要なかったんじゃないかなぁ。

実質的には犯人とベテランシークレットサービスとの勝負になるんだけど、
犯人側が大統領側の裏をかいて行く様が非常に小気味良い。

それを泥臭く追いつめるベテランシークレットサービスと
うまくコントラストがついていていいです。

カーチェイスも迫力ありますしね。

ただ、終わり方が終わりよければ全てよしなんだけど、
どうにも棚ぼた的な終わり方で、ちょっとスッキリしない。

やっぱり、あそこはちゃんと主人公が追いかけられるフックを残して
犯人がキッチリ追いつめられないと気持ちが悪いです。
(犯人は今回はたまたま運が悪かっただけになっちゃう)

でもまぁ、90分だし、『バンテージポイント』
テレビで見るにはちょうどいい映画ですね。
久々にかっこいいニコラス・ケイジが見られる映画『NEXT』

ただし髪の毛が薄くなっているのは周知の事実なんだから、
もう少し短く切った方が雰囲気が出たと思う。

それと、年齢のせいか、走るシーンでキレがない。
足が上がってないんだもの。上半身と違って鍛えてないのかな。


さて、それはさておき映画の方ですが、これはなかなかテンポ良く
今までにない設定の映画なので、とても面白く見ることができました。

短い時間の割には内容がギュッと詰まっていて、
見た後の充実感もありましたよ。

そういう意味ではただ長いだけの映画は見習ってほしいなぁ。


当初は「2分先の未来が見える」というクリス(ニコラス・ケイジ)が
その能力を使って盗まれた原爆を探すというストーリーかと思ってましたが、
以外や以外、どんどん展開が変わって行きます。

これ以上書くとネタばれになりそうなんで、書けないんですけど、
たった2分先の予知能力でも、こんな使い方ができるんだって言うのもあり、
素晴しいカメラワークのアクション(というかクリス自体は予知しているので
最小限度の動きしかしないんだけど、そのまわりが・・・)シーンもあり、
驚きのシーンが結構あります。

ただ、クリスのモチベーションはただひたすらヒロインのリズ
(ジェシカ・ビール)を守ることに向けられているので、
ちょっと予想していた展開とは違った方向に向かいます。

ましてリズが絡むとクリスの能力が・・・・あぁっ!言えないっ!!


それを設定が破綻していると取るのか、こういう考え方もありと取るのか
あなたの映画を楽しむ姿勢次第だと思います。

特にラストはいろいろと思うところがあるんじゃないかなぁ。
『NEXT』の意味はラストで解りますよ。