セルフケアで、操体法をおススメする理由 | 癒快堂・ヒーリングセンター

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 まず私自身、自称?治療家なので、「自分のからだを自分で治せなくちゃ、人様のからだを治せるはずがない」と思っており、勉強の為以外では、からだの調子が悪くて人から施術を受けるようなことはありません。本格的に体調を崩していまう手前の、少し調子が悪いくらいの段階で、操体法のセルフケアをしてなんとか間に合わせています。自己調整してバランスを回復させることで、常に一定レベルの健康を維持できていると思います。

 

 自分自身がセラピストや治療家として生活しているのだから、自己否定になってしまいますが、同じお金と時間をかけるのなら、人からの施術を受けるよりも、その分セルフケアに注力した方が、より健康状態は向上すると思います。

 からだのバランスが崩れ過ぎていたり、お疲れがひどい方への施術は当然必要だとは思います。が、私自身の理想のスタンスは、施術を一方的に受けて頂くよりは、自分で自分の健康をケアできるようにお客様ご自身でセルケアを身に着けて頂くお手伝いができればと思っています。

 

 一般的には、疲れがたまり、肩こりや腰痛がひどくなると、街のマッサージ屋(正式にはリラクゼーションを目的とした、もみほぐし屋、整体院、鍼灸・整骨院などなど)などに行かれて、少し良くなったような感じになっている半病人の方が多いのではないでしょうか。自分の健康をマッサージ屋などの他人任せにせず、自分自身でセルフケアを実践することで、軽症な内に肩こり・腰痛などケアして、常に調子の良い状態でいられた方が、とても健康的だと思います。半病人のような状態で、少しの快楽を得るためにお金と時間を使いマッサージ屋などに定期的に通い続けるのは、もったいない気がしてなりません。たとえその場で、少しは症状が良くなったとしても、同じような生活をしていれば、またすぐに調子が悪くなり、マッサージ屋をリピートをするだけで、根本的な解決には至りません。

 

 私がセルフケアとして使っている操体法は、普通に人へ施術する整体法の一種になります。とても飽きっぽい、何をして長続きしない私も、長年手放さないでセルフケアに操体法を使い続け助かっており、セルフケアとしても大変優れていると確信しています。

 まず、すばらしい点として原理原則がシンプルなので、操体法は簡単に覚えられます。極論すれば『気持ち良いことをすれば体が整う』という快原則があるだけです。じゃあ『気持ちよさ』って何となると難しい問題ではあります。『見せかけの快』や『一時的な快⇒あとで不快』に気をつける必要があります。

 例えば、いくらアイスクリームが美味しくても、ドンブリ一杯くらいの量を食べれば、必ずやお腹を壊しピーピーになります。快と不快を識別する『原始感覚』が鋭ければ、カップ一杯分くらいのアイスクリームを食べた段階で、もうそれほど美味しくなくなってくるでしょう。私自身もそうですが口卑しい欲張りさんだと、快(美味しい)ではなくなった変化に気づけず、あればあるだけ食べ続けます。美味しい『快』のところで、食べるのを止めておくことが健康にとっては良いことです。今の自分のからだに合っている、必要だというサインとして快感覚は生じています。不快(美味しくなくなって、もう食べたくなくなっている)にもかかわらず、まだ食べ続けるのは止めたいものです。足るを知る、過ぎたるは及ばざるがごとしです。とりあえず快原則に従うと覚えましよう。

 

 つぎに、シンプル故に応用が利く点が挙げられます。操体法には『動診』という独特な診断方法があります。たとえば首の側屈で説明すると、左右にゆっくと首を倒してみて、右と左どちらが、より倒しやすいか、楽に倒せるか、気持ちいいかを、からだを実際に動かして診てみます。倒しやすい気持ちいい方が快側になります。もしくは逆に、より倒しにくかったり、痛みが生じたりする側があれば、不快な側となり、その反対の動きが快側になります。快側が分かれば、そちら側に気持ちよさを感じながら、首を倒していくのが基本となります。

 抵抗をかけたり、呼吸と動作を合わせてタメを作ったり、圧痛点を押さえておいたりとバリエーションは様々ありますが、動診して快方向に動かすのが基本です。首、腰、肩、手首、足首、指、顎などなど動くところはどこでも快方向へ動かすことで調整できるのです。

 動診でどっちに動かすのが気持ちいいかを探して、その気持ちいい方に動かすというのが操体の基本となります。快原則に従えば、快方向に動かすのも、気持ちよさを感じながらということになります。

 蛇足ですが首の側屈で、左に倒すのが不快で右に倒すのが、イイ感じ(快感覚)だからといって、右屈を必要以上(不快)になるほどやってはいけません。アイスクリームの食べ過ぎと同じで、逆にからだのバランスを壊します。

 

 シンプル故に簡単に覚えられ、そして様々に応用が利く万能な操体法ですが、必ず劇的に症状が改善するとは限りません。操体の考え方には、60点主義というのがあります。100点満点を目指して、頑張って欲張るのではなく、及第点の60点くらいで良しとします。60点で人のからだは充分に間に合い、健康を保つことができます。必死になって100点満点の完璧を目指すと気持ちよさを感じることは出来なくなるので、必要はないといいます。

 操体法のセルケアをマスターできれば、マッサージ屋など他者にいちいち施術してもらわなくても60点くらいの、マアマアのからだの状態を維持することが可能になります。半病人の状態から、自分自身の力で健康人へとなっていけると思います。簡単なセルフ整体としての操体法をマスターしセルフケアが出来るようになれば、エンドレスなマッサージ屋通いから卒業できて、とてもコスパも良くてお勧めです。