向野義人氏のMテスト(旧経絡テスト)から派生した経絡ストレッチは、とてもシンプルなのでセルフケアに使うのに適していると思います。やみくもにルーティンでストレッチするのではなく、その時自分に最適なストレッチを選択することができます。下記は私の個人的理解による勝手な解釈もあると思われるますので、正確な経絡ストレッチに関しては向野義人氏の著作などを参照してください。
人体を6分割(2×3)で捉える
経絡ストレッチは、大きく人体を6面に分割します。上半身と下半身で2つ、前面と後面と側面の各伸展動作で3つに分けて人体を捉えます。(解剖学的肢位とは違い、親指側を前面に手掌が体側の自然肢位)
基本はシンプルに6面ですが、側面は細かくみると腕や足の場合は外側面と内側面の2面となります。
動診、経絡テスト、Mテスト
基本的には特に局所に異常がなければ上半身の首(頸)と下半身の腰(体幹)の動きをチエックするだけで充分と思います。上半身、下半身ともに前屈と後屈と側屈をして動きにくさや、痛みが生じる部位を把握します。回旋(捻じり)に制限がなければ、とくに考慮しなくても構いません。回旋に制限がある場合は、首の回旋は前面の伸展制限、腰の回旋は側面の伸展制限に該当します。
伸展制限側、患側にアプローチ
たとえば下半身の腰(体幹部)を動かしてみます。後屈、側屈、回旋はOKだけど前屈が行きにくい、もしくは後面に痛みが発生する場合は、後面の伸展制限がある、もしくは後面の縦ラインに問題があると考えます。腰は下半身にあるので、下半身後面を伸ばすようなストレッチをします。例えば足関節伸展(背屈)動作になるアキレス腱伸ばしや、股関節屈曲による大腿後面伸展動作になる片足上げなどします。ストレッチ方法は、該当する面の伸展動作になれば良いのだから、自分の知っているものを使えばよいでしょう。また経絡はつながっているのだから、同一面であれば、下半身後面の伸展制限に対して上半身の後面のストレッチを使うのもありだと思います。
10~30秒キープして、深呼吸
人にストレッチをする時は、自然呼吸で10秒くらい、セルフの時は30秒くらいキープし、ゆっくり戻します。静止したら深呼吸してひと呼吸入れてリラックスします。
ストレッチを一通り終わったら、動かしにくかったり、痛みが発生した動きを再度してみます。動きにくさ、痛みに変化があるか確認して終わります。