ほんの数回会った彼女が、人生の全部だった
光のとこにいてね
著者は一穂ミチ(いちほみち)さん
2022年11月に出版された小説です。
第168回直木賞候補作
2023年本屋大賞第3位
あらすじ
古びた団地の片隅で、彼女と出会った。
彼女と私は、なにもかもが違った。
着るものも食べるものも住む世界も。
でもなぜか、彼女が笑うと、私も笑顔になれた。
彼女が泣くと、私も悲しくなった。
彼女に惹かれたその日から、残酷な現実も平気だと思えた。
ずっと一緒にはいられないと分かっていながら、一瞬の幸せが、永遠となることを祈った。
どうして彼女しかダメなんだろう。
どうして彼女とじゃないと、私は幸せじゃないんだろう……。
二人が出会った、たった一つの運命。切なくも美しい、四半世紀の物語。
注意:ここより下概要ネタバレ含みます
物語は大きく3パートに分かれ、読み進めるごとに受ける印象が大きく変わる小説でした。
- 団地での出会い
- 高校での再会
- 大人になってからの再会
団地編
2人の少女が出会い物語が始まる。
近くには危険な雰囲気の漂う大人たち。
巻き込まれてほしくない
純粋な心が汚れてほしくない
ドキドキハラハラして冒頭から一気に引き込まれました。
高校編
同じ高校で再会する2人。
団地では数回会っただけで離れ離れになってしまったが、お互いに特別な存在だと思っている。
相手を尊重しすぎてよそよそしい距離感になったり、探り合いながら近づいていく。
繊細な感情や思考の表現が面白い。
大人編
高校でも急に離れ離れになってしまった2人。
別々の人生を歩みながらも、思いもよらぬ土地で突如再会する。
登場人物も一気に増えて入り乱れる人間模様。
そしてラストへ。
読み終えた感想
序盤のドキドキハラハラする団地編が一番好きでした。
最初からとても引き込まれて面白かった。
タイトルの『光のとこにいてね』のようにキラキラ光るような美しい表現が多く癒されました。
読む人によって感想が大きく異なりそうな小説です。
ラストの展開は個人的に
「え⁉︎ あー、、そっかー、、そうなるのかー、、、」
「え、ここで終わるの?!この後どうなるの??」
と言う感想です。
読書感想を話し合ったら色んな見方、意見が出てくるとおもうのでそういった面でも面白い作品だと思います。
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