本気で速いボブスレー作りたいのなら、今回のことに負けないでさらに努力を積み重ねていくことだと思います。羽生・小平両選手の金メダルという、苦難を乗り越えて掴んだ頂点という素晴らしい手本が、ちょうど目の前にある。急な不採用などの困難にめげずに、これからも努力を怠らないことだ。と思います。
下町ボブスレーをジャマイカが、 とさいしょ聞いて、わたしは、「お~。グラスルーツで盛り上がって、日本の精密技術とジャマイカがコラボしてオリンピック出るんだ~、すげー」と、あんまりくわしく内情知らないままにそう思ってて、応援してたんですね。で、今回急に、採用か不採用か?出るか出ないか?などの問題がニュースに出てきて、その背景についていろいろな書き物をSNS経由で読んで、ちょっとがっかりしましたね。
さいしょは、ほんとわくわくするサクセスものがたりみたいな、こういうのの先鞭つけたのってNHKのプロジェクトエックスみたいな番組だと思うんですけど、あの番組がここ最近の「日本すごい!」系のへんな番組の土台というか構成要素のひとつになってるのかな~て感じてますけど、
あと、町工場のわたしなりのイメージを言うと、精密な部品を作り上げるのがものすごくうまいが、それらの部品を組み合わせて、最終使用者の要求諸元を満たす製品そのものを作り上げるのは、また別のコーディネイター的な役割の、優れた設計者のような人がいて、その人たちと話しながら、最高の部品を作るプロ集団、というものです。
町工場のいっつも機嫌悪そうな、焼酎が好きそうなオッサンとかジジイとかが、ケンカしたりぶつかりあったりしながら、ワイワイガヤガヤやってて、そうこうするうちについにボブスレー代表のオファーが来た!でもそれは日本代表チームじゃなくて、ジャマイカのチームだった……
みたいな物語を、このストーリーの場合、ジャマイカっていうとこが重要なポイントですね。そんなわくわくする物語を勝手に想像してたのが、内情はそこまで夢物語じゃなくて、なんか政府が絡んでたり、作ったボブスレーがそこまで速くないとか、当のジャマイカチームも内部でもめ事が起きてるようで、なんか一気に空想の世界が消えてなくなってしまって、テンション激下がりでした。
安倍政権に批判的な人士はこの問題をやり玉に挙げていろいろ言ってますが、わたしはそこからは距離を置いたうえで、しかし、この下町ボブスレー問題には批判的な立場を取りたいです。
苦境に立つそり競技=国内競技場は休止へ―平昌五輪〔五輪・スケルトン〕
↑という記事をさっき読みました。日本のボブスレーやリュージュなどの冬のそり競技がたいへんなピンチだというんですね。
正直いってわたしはそり競技にはほとんど興味もってないんですけど、この種目に情熱を燃やしている選手がいて、それが諸般事情で風前の灯火、みたいな話となると、一般的な同情の域を出ませんが、なんとかならないものか?と思ってしまう。
わたしはスポーツではバレーボールとかカーリングが好きで、その選手たちの姿を見てると、競技への関心が低いために好きな競技ができない、という話を聞けば、やはり辛くなる。バレーボールはまだ今のところはいいかもしれないが、競技人口がどんどん減っていて、これからは大変な課題に立ち向かわないといけないようです。
カーリングなんか、いまはだいぶ強くなったけど、昔はバンクーバー五輪の後、青森で世界選手権やったとき、NHKは競技の将来性を感じたのか、中継してくれて、お客さんがほとんどいない世界選手権でしたけど、わたしは録画してテープが伸びるぐらい見ましたよ。当時の日本最強チームは目黒がスキップのチーム青森でした。いま、北見のチームが出てかなりすごいですけど、青森時代の本橋のプレー中の様子も、何度もビデオで観戦しました。わたしは目黒は日本最高の名スキップだと思う。
ま、それはおいといて、しかしここまでカーリングが盛り上がったのは、選手が第一なのは当たり前として、周囲の人々の共感とサポートがなによりも大事だと思う。
日本のそり競技が苦境にある。わたしは、下町ボブスレーに関わる人々が、その手助けをすればいいのでは?と思いました。ジャマイカチームが「タイムが出ない」という根本的な問題から使用を止めたのに対し、裁判起こしてまで争おうかというほどの情熱を持っているのなら、そこまでして速いボブスレーを作ってオリンピックに出たいのなら、いま、目の前の日本で、そり競技が盛り上がらなくて困ってる選手たちと、力を合わせてなんかできないか?
5年くらいかかっても、構わないじゃないですか。次の冬季に間に合わなくても、くじけないで、ほんとうに速いボブスレー作りたいのなら、あきらめないで努力を続けてほしいと思う。
下町ボブスレー というとき、下町よりも、ボブスレーのほうに、より多めの力を入れてほしいと願います。