そんなカルカセス | 紙業新報のブログ

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紙パルプ業界紙。月3回発行。の公式タワゴト、ボヤきその他(笑

 

学校のクラスには運動神経のいいやつがいて、体育の試合や休み時間のとなりの組とのドッジボール対決ではそいつがほんとに頼りになるヒーローだった。

 

小さくてすばしこいタイプや、中肉中背タイプ、丸っこい力士型など、いろんなタイプの運動がうまいのがいたけれど、ひょろ長くて運動がやたらうまいのが必ずいた。ドッジボールはそこそこだけど、ソフトボール大会や、ポートボール、あと、バスケの授業などでは大活躍してた。

 

カルカセスみたいなタイプの、運動すごいうまいヤツ。

 

あんまり喋らないんですよね、カルカセスと一緒で。あと、けっこう照れ屋で、

 

スポーツの試合となると、いつもなんだかふてくされたような表情でやるので、最初はなんかこいつ機嫌でも悪いんかね、とか思って見てたんだけど、要するに、試合でスーパープレイをいっつもやってのけるから、そのたびに友だちや親御さんらに褒めちぎられるから。

 

その照れ隠しで、あー、それで普段から予防線張って、やる気なさそうな顔つきしてんだな、笑、て納得した。

 

あと、8割がたはシュートでもヒットでもなんでも決めてくれてチームを勢いづかせてくれるけど、残りの2割ぐらいの失敗した時の言い訳みたいな意味で、なんかこう、「だからやる気なんて最初からなかったんだよ〜オレ」みたいな顔つきしてるんだな、というのがよくわかった。そういう、細やかで控えめなタイプなのか、と。

 

運動神経も、とっさの反応も、周辺視野も、他の普通の私たちよりも卓越しており、体育ではなんでもすごかったけど、普段は穏やかで、誰とでも波風立たない付き合いができるヤツだったので、みんな一目置いてた、という感じのタイプの人。

 

きっと私の中にも、引っ込み思案の、照れ屋のカルカセスがいるに違いない。そんなカルカセス。

 

 

まあ上尾のカルカセスがどんな人なのかはよく知らないんだけど(笑)、

でもゲームでの物腰などから想像するに、普段からそんないいヤツなのかもしれない。いいや、きっとそうに違いない!

 

 

 

 

私が生でカルカセスを見たのは神戸での世界クラブ選手権の時だった。お客がまったく入ってないスタジアムだったけど、カルカセスはものすごいスパイカーぶりで、世界クラブチームの破壊力を見せつけられた思いがした。こんなのがひしめいてる世界クラブだと、これは久光もNECも一勝もできないな、とすぐに思った。ぜったい勝てないと思った。そしてその通りになった。

 

久光の石井優希はその時の苦い経験を「公開処刑みたいになった」と表現している。たしか、カルカセスのいるボレロ相手に1セットぐらい取った気がするが、あとはもう全然ダメだったような気がする。もしかしたらディナモ・モスクワには久光だったら勝てそうな感じがしたけど、逆にまったく歯が立たず、観客よりも会場スタッフや関係者のほうが多いんじゃないかと思うぐらいにガラガラのスタジアムで試合を見ながら、久光の圧倒的な負けっぷりに泣きそうになった記憶がある……

 

 

カルカセスはボレロの中ではあんがい普通にやってたような印象だった。今、上尾でプレーしているカルカセスを見てると「なんかあったのか?」とこっちが気をもむほど気落ちした表情をしているが、去年の神戸では、すごいアタック決めるけどもそこそこミスも多い彼女は、アウトになってたりするとしょぼんとした感じになるけど、まわりのチームメイトたちは「元気だしなょ〜」「そうだよ〜、次ちゃんと決めなよ〜!」みたいな、なに言ってるかはよくわかんないんすけど多分そんな感じの普通に声かけてて、とくにカルカセスの表情が暗いというような、ぜんぜん違和感は私は感じなかった。まあちょっと暗い感じはしたけども。そんなことよりも日本チームがまったく足元にも及ばないのと、お客のあまりの少なさに、日本女子バレー界の将来について真剣に考えざるを得なかったのをすごく記憶してますはい。カルカセスが暗いとかそんな瑣末な話どうでもいい感じでしたよええ。

彼女は彼女なりに、いろんな悩みももちろんあると思うし。

 

 

 

基本、カルカセス、運動神経すごくいいので、今の上尾での試合でも、相手のすごいスパイクとかをちょこんとディグしたりして、なんでもないような顔してるけど、多分それが彼女の普通なんだと思う。

 

なんならカルカセス抜きの上尾だったらどこまでVリーグで戦えるのか?私はそれはそれでかなりまとまりの良いチームになると感じているけど、順位的にはやはり7番手か8番手ぐらいであろうと思う。岡山シーガルズには負ける可能性がある。ネリマンのいないトヨタ車体と同じくらいではなかろうか?でもケイディのいない東レよりかは弱いと思う。JTはミハイロヴィッチいなくてもそこそこ強いはず。デンソーもクリスティアーネいなくてもかなりやれる。久光からアキンラデウォを取ったら、相当弱くなるけど、トップ3にはぜったい残る。日立からジャクソンを抜いたら、今の感じだとかなり厳しい。NECは助っ人の有り無し以前に、大規模なチーム構造転換の最中だから、なんとも言えない。ただ、こないだの皇后杯で岡山といい勝負になってたのが、現状をよく示しているのではなかろうか。