今年のモンスターブロック① | 紙業新報のブログ

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12月10日の久光製薬vsトヨタ車体第4セット、22-21の場面、アキンラデウォのブロード攻撃を、ネリマン1枚で止めたこれです。写真のように多治見監督ふくめみんなガッツポーズしてます。トヨタ車体好きの私としてはこちらを第一に挙げたいです。ダゾーンの12月特集でもこのブロックをモンスターブロックのひとつに採用してましたので、嬉しいですね。
 
ゲーム自体は最終的に久光が3-2のフルセット勝ち、連勝15の無敗のまま今年のリーグを終えたのですが、このネリマンのブロックが出た第4セットは車体が取りました。
 
ゲームを決めたプレイとまでは行かなかったが、セット奪取の決め手になったと言っていい一本です。このセットは、
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いっときは上の画面のように22-17まで点差が広がり、ネリマンは髪を結わえ直して気合を入れます。その後、彼女だけでなく竹田などチームの頑張りで連続得点して盛り返し、22-21まで詰め寄られた久光は野本に代えて座安を投入、守備を固めます。
 
この日、車体はサーブの決め打ちが野本や石井などに対し効果を上げており、1点差まで詰め寄ったこの時、サーブは名手荒木による連続ブレイクの真っ只中。
 
そしてネリマンのモンスターブロックが出ました。
 
この時の流れをドラクエ風に書くと、
 
 
 
トヨタ車体の攻撃!
荒木はフローターサーブをライト側に打った!
久光製薬の受け!
Aパス成功!
石井はサーブをセッターに返した!
久光製薬の攻撃!
古藤はライト側にトスを上げた!
アキンラデウォは走った!
アキンラデウォのブロード攻撃!
アキンラデウォはクロスにスパイクを打った!
トヨタ車体の防御!
ネリマンはブロックに飛んだ!
ブロック成功!
石井はフォローに失敗した!
座安はフォローに失敗した!
トヨタ車体は1点獲得!
 
ネリマンは喜んだ!
荒木は喜んだ!
高橋は喜んだ!
比金は喜んだ!
渡邊は喜んだ!
竹田は喜んだ!
多治見監督は喜んだ!
 
 
 
こんな感じです。冒頭のスクショはこの瞬間です。久光は直後にタイムアウトを要求。ひと息入れてゲーム再開し、荒木のサーブから、石井Aキャッチ→古藤→アキンラデウォのブロードというまったく同じパターンで攻撃、ライト側ブロック一枚のネリマンはワンチ取ったがボールはそれて、荒木が追いかけて懸命に上げようと身を投げたが及ばず。この辺は久光古藤の勝負魂をめらめら感じました。
 
その後ゲームは一進一退。途中で竹田足がつるなどしたが、最終的にこのセットは車体が制しました。久光では新鍋の調子がよくなかった感じで、加藤光が途中で交代して出てきており、トヨタ車体による怒涛の大反転攻勢の真っ只中で揉まれながらの経験値上げという状況でした。
 
久光にとっては、今村に続いて今度は修羅場寸前の中で加藤の場数を踏ませることができて、しかも最終的に勝利することができたので、よかったのではないでしょうかね。アナウンサーの人も言ってたように、久光に大崩れなし。
 
また、困ったときにはアキンラデウォを多用する傾向が顕著で、これは最近のチーメンの疲労蓄積や、他チームが打倒久光でいろいろ仕掛けてくるのもあり、前日のvs東レ戦では東レ得意のサーブ&ブロックでかなりやられていた。
 
いろいろ仕掛けられて崩れかけると、さすがに久光といえども普通のチームになってしまうので、助っ人外国人を連発して流れを切るかっこになりますね。
 
ただし、特筆に値すると思いますが、車体は第2セットの中盤でサービスエース連打などで競り合いに持ち込み、その際に生じたいくつかの長いラリー中、アキンラデウォの強力なブロードアタックを数回にわたり上げています。それを突破口にキャプテン高橋沙織が連続アタックで得点を重ねました。酒井監督はセッターを栄から古藤に交代。久光がイラ立つのと同時に、車体はこの辺から猛然と火がついて、ゲーム全体を混沌の渦に巻き込んで行きました。
 
この日のトヨタ車体の戦いぶりについては、私はダゾーン観戦でしたけど、純粋に感動しました。どんなに不恰好でも1点を取る。どんなにずっこけても、泥だらけでも、とにかく次の1点に食らいついて行く姿に感動しました。何度でも見たいと思うのに、どうやったら録画できるのかわかんなくて困ってますよ。
 
アナウンサーの人も力が入っていたし、大山未希解説員も「選手時代を思い出しました」的な感動コメントを発していました。
 
ただ、やはりコアなファンにとっては、まったく満足の行かないゲームという声も。私も感動のいっぽうで、その意見に賛成したい。ある意味、惨敗と言ってもいい。
 
久光が「困った時にアキンラデウォ」というのは理解できますが、車体のネリマンは92打数35得点で、なおかつチームの半分以上を決めていて、春高バレーのワンマンエースみたいな、何でもかんでも「ネリに決めてもらおう!」みたいなやり方では、もうこれから先絶対に上位には勝てないと思う。セッターの比金はいろいろ言われたりしながらも頑張ってると私は思います。ただ、得点する可能性の低いスパイカーにはやはり上げにくいと思うし、だったらアタッカー陣は呼ばないと。そして実際に決めて見せてやるべきだと思う。
 
この試合では、竹田や高橋はじめ、すべての選手に「なんとかしないと!」という思いが行動として具現化されていて、それが白熱の戦いにつながった。
 
飽くまでもストロングスタイルの、正統派のバレーボールで戦い抜く久光。かたやドブ板の、もがいて食らいついて、どんなに無様でも怖気づくことなく、自分たちをさらけ出して挑んで行くクインシーズの面々。どちらの姿にも感動しました。なんども見ながらうるうるしてますが、世間では天皇杯、皇后杯が盛り上がっています。。。
 
皇后杯、見に行きたいのに気管支の具合が治らず残念ぢゃ〜