グラチャン日米戦、残念! | 紙業新報のブログ

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監督に言わせれば「これぐらいの相手、自分たちでひっくり返せなくてどうするつもりだ!」といったところかも知れない。

テレビで観戦しているこっちとしては、もう選手交替して流れを変えるベンチワークもいいんじゃないか?というメンタルだったけれど、我慢のレベルが、テレビで見ている普通のファンと最前線の監督・コーチ陣とでは、まったく違うのではなかろうか。

私などの感じではもうセッター変えたら、とも思ったが、中田監督は頑なといっていいほど今コートに立っている選手たちに託し続けた。試合が終わってから思ったが、世界ランキング2位と競り合って負けるようでは2020東京で金メダルなど叶わない、ということだろう。その意味では中田久美氏は相当なリアリストだと思う。

感情や怒りや温情を表に隠さない人物のようにパット見ではみんな思うが、実は真逆。計算というほどではないけれど、中田久美氏はかなり図っていろいろやっている。いいことだと思う。

ただ言えるのは、辛抱強さが決断の遅さに繋がってしまう可能性だ。たぶんこの日米戦では流れを変えて勝機を呼ぶためのベンチワークのチャンスは、いくつかあったはず。

しかしそれをも見越して変えなかったのかも知れない。自分たちで打開しろ、と。

アメリカも全日本の揺さぶりにかなりバランスを崩していたが、日本も同じくらい崩されていた。その差が最終セットの3点の差とほぼ等幅だった。

最終セットに持ち込めば、最後の2点を取れる位置に自チームを持っていけば勝てる。

だが3点の差は、ゲーム中で露骨に表れていた。テレビで見ていた私など、もはや他人に過ぎないのだろうけど、いくつかの局面でアメリカは、全日本が技を尽くしてもどうしても崩れず、逆に全日本はアメリカの鋭い攻撃に幾度か崩された。わずかな差の蓄積が最後の3点差に表れたと思う。

アメリカは全日本がやりたい無駄のない機敏で素早く抜け目のないバレーを、ネットの向こうで実現して見せていた。

中田監督やコーチ陣にしてみれば、わずかな3点差などではなく、なぜひっくり返せないのか?!という差であったかも知れない。

中田監督が提示した5つの目標は、言ってみれば、全日本の選手としてコートに立つための最低条件の提示だったのかも知れない。

そして6つ目の目標は、実戦でしか身につかない能力、追い詰められたときに状況をひっくり返して打開する力なのではなかろうか?