夫の不倫の事実を知っている妻は
不倫の事実を夫に伝えるべきか伝えない方がいいのか
どうすればいいのかわからずご相談に来られました。
話を聴くと仕事関係で知り合った女性と４年間不倫が続いていました。
妻が不倫を発覚したのはスマホから連動するパソコンからでした。
パソコンは夫のでもあり妻のものでもある。
夫婦が共有するパソコンでした。
知らないうちに夫は
スマホで写真を撮影するとパソコンにも残る設定にしていたようです。
していたのでは転送される設定になっていた？のかはわかりませんが。
当然、夫はまさかスマホで撮影した写真
それも不倫女性との写真がパソコンに転送されてるなんて思いもよらないわけです。
そう、夫は全くその事実を知りませんでした。
妻はふたりの写真を見て
転送される日時と場所を手帳に書き込み
写真を保管していました。
ただ証拠は転送される写真だけで興信所には依頼していません。
妻は同じ不倫に悩むグループに所属されているようで
そのグループの方に相談すると決まって
「興信所に依頼してラブホテル前の写真を撮ってもらった方がいい。決定的な証拠を持っておいた方がいい。証拠はあなたのためだし子供を守ることにもなるから。それに別居や離婚まで言ってきてるんだから証拠を夫に突きつけたらいい！我慢してきたんだから」
と、アドバイスを受けるそうです。
でもご本人は興信所まで依頼して証拠を集めたいわけではない。
確かに証拠は私や子供も守ることになるとは思ってるが妻が証拠を取る。
その取ることの意味合いが
アドバイスをする人とはちょっと違っていました。
そしてその証拠を夫に突きつけるという意味も違っていたのです。
そんな時、夫から別居して欲しいと同時に
それは離婚を意味することだと告げられたのです。
証拠を伝えるか伝えないでいくか決められずご相談に来られたというわけですね。
カウンセリングの最後に
「いとうさんと話をしていて、証拠を夫に伝えるのは今ではないと思ったので証拠は出しません」と言われました。
そんな話を聞くと
「証拠があるなら夫に言うべき！」「あなたや子供も守るためにも証拠をとってしっかり伝えるべきだ！」「我慢してきたんだから伝えた方がいい」「これ以上夫の思う壺にしなくていい」「好き勝手しているんだから証拠を突きつけてやれ！」
と言われる人もいるでしょう。
証拠は証拠だけの意味ではなく
証拠を突きつける意味もまた妻の生きる意志を強く感じました。
「そうですね。○○さんが集めた証拠は○○さんがこれまで生きてきた指針にもつながってるようです。そんな想いがあるのなら、グループの方にも伝わりにくいですよね。今日話してそのような（割愛しますが）意味があるわなら今ご主人に伝えるのは今ではないようです」
と告げると、その言葉に安心したのか
ニッコリ笑って
「この気持ちを理解してもらえて本当に嬉しいです」と言って帰られました。
笑顔で帰る相談者の後ろ姿を見て
笑顔は単純なただの笑顔ではなく誰にも理解されなかった気持ちを
理解してもらった笑顔であり
その笑顔の意味を微力ながら受け止められたかなぁと感じました。
そして夫に証拠があることを告げる意味をご自身も感じとられたので
問題は伝える伝えないではなく
妻にとっての意味を再確認したかったようですね。
いとうゆうじでした。
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