【このブログはシェア、リブログ、転載大歓迎です】
荒川祐二&Teamスサノオです。





8/17(土)、

すでに428席満席の、


『神フェス』まであと、

2日☆

※水通しして干されるスサノオさん(笑)


そして横浜公演、

広島公演に来れなかった方は、


こちらの、

10/5(土)愛知公演に、

ぜひご来場ください☆
□■□■□
『運命の天岩戸が開く時 in愛知』
日程:2019年10月5日(土)
開場:13時30分
開演:14時(※17時終演予定)
会場:西文化小劇場
※愛知県名古屋市西区花の木2-18-23
※地下鉄鶴舞線 『浄心』駅 徒歩3分

料金:大人6000円、子ども(12歳以下)3000円
※先着50名まで、子ども無料☆
□■□■□
↓↓↓↓↓
↑↑↑↑↑






そして本日8/15は、

74年前に、


太平洋戦争が、

終結した日。
この国に産まれ、

この国に生きる身として、




やはりこの日には、

様々に思うことがあります。








二度と、

戦争は繰り返してはならない。
同じ悲劇を繰り返さないためには、

僕らが、

この時代のことを忘れることなく、






記憶に留め、

伝え続けることが、

必要なことだと思っています。






その中で僕はやはり、

男として、


そして父として、

どうしても、


その身を犠牲にして闘った、

特攻隊の方々に、

思いを馳せることが多いです。
後世の人間が、

彼らのことをどう語ろうと、

それは真実に至ることは出来ず、




でも、

1つだけ言えることは、






本当の意味で、

闘うことでのみの、

死を望んでいた人なんて、


1人もいなかったと、

思うのです。








そこにあったのは、

ただ、

故郷を守りたい。

家族を守りたい。


大切な人を、

守りたい。








その、

一心だけだったと、

思うのです。
先日僕は、

こちらの記事で、


僕が2015年に出版した小説、

『神風ニート特攻隊』の中から、


特攻隊員から主人公へ、

届けられた手紙を、

紹介させて頂きました。


↓↓↓↓↓

↑↑↑↑↑


『神風ニート特攻隊』は現在、

販売休止状態でもあるため、

正規のルートでは買えないことも相まってか、




その節は、

たくさんの反響を頂きましたが、




やはり僕はこれからも、

戦争の悲劇を、


そして僕よりも若くして、

大切な人を守るために、


散っていった、

特攻隊員の方々の存在がいた、




という事実を、

伝え続けていきたい。
そのような思いを込めて、

突然ではありますが、


拙著『神風ニート特攻隊』を、

オンラインサロン内限定にはなりますが、


全文公開することと、

致しました。



本当なら、

こちらのブログでも、


全文公開に出来れば、

一番良いのでしょうが、




すでに出版されている本なので、

権利の関係もあって、

全文公開というのは厳しく、


オンラインサロン内限定になって、

ごめんなさい。







でも、

どうしても僕は、


これからも、

伝えていきたい。







彼らが生きた意味を、

その存在を、

その魂を。
だからこそ、

今日の最後に再び、


『神風ニート特攻隊』からの、

一節を皆さんに、

お届けさせて頂きます。 






※『神風ニート特攻隊』は、


自分なんか生きる価値もないと思い、


ニート生活をしていた、



20歳の主人公 田中隼人が、


特攻隊の時代にタイムスリップし、



報道班として、


特攻隊員や、


当時の人々との触れ合いの中で、


生きる意味を見出していく物語です。

 


□■□■□

報道班の詰め所から、


少し歩いたところに、


戦闘指揮所という場所がある。



僕がそこを通ると、


ちょうど一人、


兵隊さんが出てきた。



隼人「あ、お、おはようございます、西平さん」


西平「おはよう、隼人くん」



昨日の朝に会った、


パイロットの西平さんである。


昨日は挨拶をしたぐらいで終わったが、


やはり多忙なのだろう。



隼人「会議か何かだったんですか?」


西平「そうだね。今終わったところで、二時間後には飛行機整備班のところに行く」


西平さんは煙草を取り出し、口にくわえた。


隼人「・・・少し、お話してもいいですか?」


西平「ん?あぁ、いいとも」


マッチで火をつけ、


煙をくゆらせながらそう言った。



遠くから笛か何かの、


やさしい音が聞こえてきた。



西平「整備兵の中で尺八の上手な人がいてね。たまにああやって吹いているんだ」


隼人「怒られないんですね」


西平「いや、これがたまに怒られるんだ」



失笑してしまいながら、


僕たちは格納庫近くの、


ちょうど腰の下ろしやすい場所までやってきた。



西平「隼人君・・・でいいよね。どうだい、仕事は進んでいるかい?」


隼人「いえ、それがまったく」


西平「どうして?」



西平さんがパイロットならば、


特攻隊員なのだろう。


そうであったら、


特攻隊の人に、


どう声を掛けていいかわからない、


というのを、


本人に聞くのもおかしな話だ。



隼人「自分は何をやっても上手くいかないんです。口下手ですし、不器用ですし。それに頭も悪いんです」


西平「そうか、苦戦しているみたいだね。いいじゃないか、口下手でも不器用でも。頭が悪けりゃ勉強すればいい」


隼人「ありがとうございます。ところで西平さんはどちらから?」


西平「生まれは岐阜だ。ここに来る前は、台湾の教育隊にいて、その後、兵庫の加古川飛行場に転属になった。最後はここだ」



・・・。

・・・最後。


・・・最後なんだ・・・。



隼人「ご結婚されてるんですか?」


少し沈黙があった。


聞いてはまずかっただろうか。


西平さんはゆっくり口を開いた。



西平「結婚はしていない。兵庫からここに来る前にな、ちょっとお休みをもらって故郷へ帰ってたんだ」


故郷と言うと、岐阜のことか。


隼人「あの、白川郷、ですよね。観光に行った事があります」


西平「そうそう、来た事があるのか。あそこはいいよ、白川郷。合掌造り、五箇山……。冬の雪景色に行くと幻惑的だし、夏草の茂る時期に言っても心を揺さぶる。」


西平「何と言うか、ただ古いだけじゃなくて、構造が合理的であり論理的であって、それでいて郷愁が呼び起こされて……あそこは後世にまで残っていて欲しいなぁ。」


隼人「・・・残りますよ、あそこは」


西平「そうかい?・・・そうだな、残すんだ」


西平「酒も旨いし・・・長良川、金華山、懐かしい思い出ばかりがよぎるなあ」


隼人「・・・」


西平「後は桜。これは自身をもって言える。春は岐阜へ行くべきだ。高山の臥龍桜、御母衣湖の近くにある荘川桜、根尾谷の淡墨桜……ただ単に美しい、はかない、だけじゃなく、それぞれに個性豊かな趣がある」


隼人「あ~、確かに桜は有名ですよね」


陳腐な返ししか出来ない自分が恥ずかしい。


それでも西平さんは故郷を思い出しているのか、遠い目をしていた。


しばらくして、ふと我に返ったのか、再び言葉を続けた。


西平「実家は美濃のほうでね」


隼人「美濃ですか」


西平「美濃。俺の許婚の家も近所にあったんだ。絹代っていう名前なんだ」


隼人「許婚がいらっしゃったんですか?」


西平「ご近所で、こちらと向こうの両親が仲がよろしくてな。俺もずっと絹代ちゃんと結婚するもんだと思ってたよ」


隼人「・・・西平さんは特攻隊員の方ですよね」


西平「そうだ。そのためこの基地に来た。最後に暇をもらってね、それで故郷によってからこちらに来たんだよ。」


西平「それでな、帰ったとき急に彼女から結婚の話を持ち出されてな。ここに来ることは言ってなかったんだが、そういうのってわかっちゃうもんなのかな」


隼人「結婚はしなかったんですか?」


西平「断った」


隼人「え、何故です??」


清正さんは同じような場面で結婚したのに。


西平「考えても見てくれ。結婚してしまうと、俺が死んだ後も彼女を縛ってしまう。そうなると心苦しいのだ。結婚して数日後には未亡人になるんだぞ」


!?


なんてことだ、清正さんと同じように考えているのか!


西平「そんなのは・・・駄目だ・・・」


絹代さんは二度と会えない、この機を逃したら結婚できないと察したんだろうか。


西平さんは二本目の煙草に火をつけた。


西平「ここに来る前に結婚を済ませた隊員もいるらしい。こればかりは、俺が正しかったのかわからない。ただ、絹代には元気でいてくれれば良いと思った。」


西平「だから・・・断ったんだ。俺のことは勇気を出して忘れてくれ・・・と。向こうも困らせちゃいけないと思ったのかな。結婚の話はそれ以上出なかった」


隼人「……特攻隊には、熱望で出したんですか?」


西平「え?ああ、そうだ」


隼人「日本のために?」


西平「・・・」



再び、沈黙ができた。


質問を変えよう。


何を喋ろうか……?



隼人「何か僕にできることはないですか?」


ああ、何を言っているんだ僕は。


西平「隼人君にかい?そうだな・・・」


その後の言葉に驚いた。


西平「生きてくれ・・・、君は」



その言葉に驚きを隠せず、


西平さんが何故僕にこんな事を言ったのか、


それに対してどう応えていいのかも分からず、


僕はまた的外れな事を言った。



隼人「・・・。他に・・・望む事は?」


西平さんは僕に答えを望む事もなく言った。



西平「他に?・・・他に・・・今、思い浮かぶのは・・・故郷、かな。帰ったばかりなのに、故郷をもう一度見たい。そして家族。両親、兄弟」


隼人「・・・」



西平「今はそれしか思い浮かばないなぁ。


俺たちが行かなければ殺されるし、


家族を守ろうと思えば、


行くしかないんだよ。


この前会ったばかりなのに・・・。


ああ、会いたいな・・・。


ただ会いたい。絹代に」



西平さんはそれ以降、


遠い眼をして空を見ていた。


涙がその頬を濡らしていた。

□■□■□



□■□■□

・西平からの手紙


田中 隼人 殿


遺書を書いて、


家族にそれぞれにも手紙を残して。



何だか筆が乗ってきたので、


君にも書く事に致しました。



君と故郷の話しをした事は、


私にとって大変励みとなり、


嬉しくもありました。



以前、


岐阜の桜の事を少し話したと思います。



中でも根尾谷の淡墨桜。


あの桜は雄略天皇の時代からあり、


伝承によれば樹齢千数百年らしいのです。



しかしここ数十年の間に、


非常に衰弱していると聞きました。



大雪のため、


幹に亀裂が走り、


どんどん弱っているようです。



このまま枯れてしまうんではないか、


と危惧されています。



でも、


きっと復活するでしょう。



この戦争が終われば、


生き残ったものが一生懸命、


桜を生かしてくれる事でしょう。



私はそれを信じて止みません。



五百年後、


千年後に、


身を持って体当たりした若者がいた。



この事実がある限り、


日本民族は滅びる事はない。



これは将校殿から、


お聞きした事です。



故郷あっての国ですが、


国あっての故郷でもあります。



その礎となるためなら、


命惜しかれど、


私は生還を望みません。



嘆かず、君は生きてください。


西平 勝次

――――――――――――
【荒川祐二 オンラインサロン】
『神風ニート特攻隊』
サロン内で全文配信中。
――――――――――――
☆10月5日(土)☆
愛知で天岩戸が開くとき☆
□■□■□
『運命の天岩戸が開く時 in愛知』
日程:2019年10月5日(土)
開場:13時30分
開演:14時(※17時終演予定)
会場:西文化小劇場
※愛知県名古屋市西区花の木2-18-23
※地下鉄鶴舞線 『浄心』駅 徒歩3分

料金:大人6000円、子ども(12歳以下)3000円
※先着50名まで、子ども無料☆
□■□■□
↓↓↓↓↓
↑↑↑↑↑
――――――――――――
【荒川祐二 最新刊 発売のお知らせ☆】

成功者の父が最後に残したのは、

『幸せの答え』だった。
※『大富豪 父の教え』Amazonでのご購入は、こちらから☆
――――――――――――
――――――――――――
―――――――――――――

↓↓↓↓↓

◼ブログへのご意見、ご感想、講演やお仕事の依頼など、各種お問い合わせはこちらへどうぞ☆


『荒川祐二オフィシャルLINE@』

友だち追加

※ID登録の場合は、@arakawayuji


(※数が多すぎるため、頂いたメッセージへのお返事は出来ませんことをご了承ください)

↑↑↑↑↑

―――――――――――――
↓↓最後に、ここを『ポチポチ』してもらえると(※何回でも可)、物凄く喜びます( ☆∀☆)↓↓

↑↑↑↑↑
―――――――――――――