※『ていうか、あんた誰?』という方はこちら(笑)
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※頭を使わず、古事記を読める『アウトロー古事記』1話目から読みたい方はこちら♪
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「オオナムジ」
スサノオの頭に棲みついたムカデをどう取ろうか思案していると、
脇から囁く声が聴こえてきた。
見るとスセリ姫だった。
スセリ姫「これ、使って」
そう言って手渡されたのは、椋の木の実と赤粘土だった。
それを受け取った瞬間に、オオナムジはピンと来た。
そのままオオナムジは、
スサノオの頭髪に手を掛けながら、
木の実をかじり、赤粘土を口に含んでプッと吐き出した。
スサノオ「(こいつ・・・)」
寝転びながら、
その様子を感じ取っていたスサノオ。
オオナムジがムカデを取ってはかみ殺しているものだと勘違いして、
そのことにただ感心してしまった。
スサノオ「(この男・・・いよいよ本物だ・・・)」
完全にオオナムジを認め、
安心しきったスサノオは、そのまま眠りに落ちてしまった。
すると、
それを見たオオナムジはスセリ姫と目配せをした。
語らずとも、
スセリ姫も思いは同じだった。
オオナムジ「よし!行こう!」
オオナムジはスセリ姫にだけ聴こえるように小さくそう言うと、
スサノオの髪の毛を部屋の柱に縛りつけた。
何と大胆な行動。
しかし、もう昔のオオナムジではなかった。
オオナムジはそのまま部屋の入り口を、
500人がかりでようやく動かせるほどの大きな岩で塞ぎ、
妻となったスセリ姫を背負うと、スサノオの神殿を飛び出した。
さらにその手には、
スサノオの持ち物だった、
伝説の「生大刀(いくたち)」
と
「生弓矢(いくゆみや)」、
「天沼琴(あめのぬごと)」が握られていた。
オオナムジの新たな一歩が始まる。
※この素敵なイラストは『描いて覚える古事記』さんのブログからお借りしています☆ぜひこちらもご覧ください♪