出させていただくことを先にお詫び申し上げますです。
塩麺
武之橋のたもとにある、塩麺(えんめん)というお店でございます。
元々は中華屋さんとして開業されたそうですけれど、今はほぼラーメン屋さん。
でも、まぜそば麻婆麺&炸醤麺があったりと、中華カラーも残っておりますです。
では、そのとあるお店のお話を。
ややこしくなりますのでお店を「A」、ご主人も「ご主人A」とさせていただきます。
Aは、素材選びに始まり調理法、ラーメンの盛りつけ技法、果てはお店の飾りつけから
イラスト作成まで全て、ご主人Aスタイルに染め上げてらっしゃるお店でございますです。
しかも、それがただの独りよがりではなく、きちんとお客の皆さまが満足される
ように形作ってらっしゃるのですから、それはもうすごい!の一言なのですよね。
ただ・・・・ひとつだけ、ボクは納得がいかないお話があったのでございます。
それは、ラーメンに限らずお料理にとって最大のキーポイント、お塩のお話。
ご主人A、どこかの偉ーい学者さまが・・・・
「塩の味は形状(大きさ)によって異なる。
振りかける塩は結晶の形の大きい塩を使うと味の違いを強調できる。
パスタを茹でるときやスープの味付けなどには高価な塩を使う必要性は薄い。」
みたいなことを発表されたというお話を、メディアか何かを通じてお知りになったようでございまして・・・・
「それなら塩なんてこだわらなくて良くね?もっと他のところにコストかけたいし。」
とーお思いになり、安価で手に入りやすい某公社の塩に切り替えたのだとか。
まあまあ、それはご主人Aのお考えですし、コストダウンして収入を増やしたいーみたいな
欲張りさんでもないですし、何といってもおいしいですし、少しも否定などいたしませんです。
それにボクも、◯◯産の貴重な岩塩を使用!みたいな
「情報を食べさせる」行為は好ましく思いませんですしね。
では、どこに納得がいかなかったかといいますとー・・・・ボクたち食べ手が
どういった印象を抱くか、それをおざなりにされてるような気がしましたので。
確かに、情報を食べさせられて変に納得しちゃってる場合もあるでしょう。
その論文からすれば、岩塩だって溶けちゃえばただの塩化ナトリウムなのかもですし。
けれど・・・・それは、あまりにロマンがないというか、愛を感じないのですよね。
例えば、今回のお題の塩麺の支那そば。
ねぎ塩らぁめん
(支那そば + 渭東ねぎ)
塩だれに沖縄のサンゴ塩を使うまでに至るまで、色々と試行錯誤されたのそうでして。
そのスープが目指したところは、「スープの旨みと塩の甘みを味わって欲しい」。
そのために、無化調無添加はもちろん、余計なものは一切加えていないそうです。
そして、そのお味はというとー・・・・
・・・・・・・・・・・・もうちょっと飾り気がほしいです(汗)
鶏がらお出汁とお塩の甘みを、そのコンセプトはわかるのですけどね・・・・あまりに
ストレート過ぎて、博多水炊きのようなスープに感じてしまったといいますかー(滝汗)
まあでもそれは、あくまでもボクの好みだけのお話。
今でこそ情報があふれ、ちょっとググれば高級品に珍品、色んなお塩が出てきますです。
けれど先代がスープを開発された頃は、ネットはおろか専門誌さえ、
都心から遠く離れた鹿児島では十分に出回ってはいなかったでしょう。
今でこそ珍しくないサンゴ塩も、きっと当時は新しいものだったかとー。
そういった経緯や背景だって、お味のひとつだと思います。
先ほど書いた「情報を食べさせる」行為は好ましくない、という件とは矛盾しますけれど、
メディアを使っての大々的なものとは違い、人間「味」として受け止められますでしょう?
それは人によって受け止め方はあやふやですけれど、NaClというただの元素の
組み合わせよりは大事な味つけとしてもいいじゃないですか・・・・にんげんだもの。
まあまあまあ、このくだらないお話はこれで終わりでございます。
最後に、麺の茹で加減はなかなかだったこと、
この時すでに冷やし中華&ラーメンが始まっていたのに合わせてか、厚み十分の
チャーシューは、脂身抜きの冷製対応になっていたことを付け加えておきますです。
チャーシューの変更、気になりますし期待できますねー。
前回唯一の心残りだっただけに、なおさらでございます!
・・・・もう9月だし終わってないかなー・・・・(汗)
ごちそうさまでしたー。
塩麺 Enmen
鹿児島市下荒田1-18-4