ゆいの会に参加して | 障がい児・者の「性」を学ぶ会 《ゆいの会》

障がい児・者の「性」を学ぶ会 《ゆいの会》

障がいのある人たちの豊かな生活を支援していくために、「性」について学びましょう

10月のゆいの会に参加いただいた方から丁寧な感想のメールをいただきました。

一部編集をして、紹介させていただきます。


先日はゆいの会に出席さていただきましてありがとうございました。

幾つかの貴重なアドバイスをいただきまして、長い間悩んでいたことが、「ああこういうことだったのか」と思い直すことができました。これまで福祉職として、施設職員として、児童相談所や福祉事務所等のケースワーカーとして、行政職員として勤務しました。

性の問題の幾つかに突き当たり悶々としたことが思い起こされます。当時は性のことはタブーで表立っては話し合うことができませんでした。マスターベーションはしてはいけないことと思われていました。施設では男女の交際は制限されており、もしそのような関係があることがわかれば厳罰が待っていました。

 その時代、性欲は誰もがもっており、それは抑圧することは問題の解消にならず、かえってよくない結果となることが多かったにもかかわらず、表向きはそれに触れようとしませんでした。本能は誰もが持っているものであり、それを昇華することが必要であることさえも、当時は避けていこうとしていたのです。今、振り返ってみると、このことが原因となって自傷行為や物や人に当たる暴力行為が発生していたのではないかと思います。当時はこのことに対しての対応は今から見ると実に稚拙なもので、ただ叱って押さえつけていました。

もっと真剣に人間らしく、生きることとはどういうことなのか考えていくべきでした。

 今もう60歳を過ぎてしまいました。回りがゆっくり見えてきました。あんなに本能が疎ましかったのに、いまはそれほど本能に悩むこともなくなってきました。

 こんなとき、ゆいの会があることを知り、いつか自分も行ってみたいと思っていました。先日のケースのことは他人事ではなく、自分のことのように思います。彼の悶々とした気持ち。素直に表現したいけれど人生経験も乏しく、身近に相談できる相手もいない現実。今回はいろいろなことを自分のこととして考えました。ありがとうございました。また出席したいと思います。