まだまだ余震の続く北陸地方でありますが、

家族と一緒に温泉旅館に泊まりに行ってきました。


福島県のスキー場↓



ホテルにチェックインするまでに時間があったので、福島県立博物館に行くことができました。

まさか家族旅行でこのような幸運に見舞われるとは期待もしていなかったので、スーパーラッキーでありました。


福島県立博物館は、郷土史、自然科学(地学、考古学)、美術など、福島県にまつわる幅広い分野の展示を楽しむことができます。

福島県立博物館

入館料: 大人280円



わたしにとって興味深い展示は、治水、炭鉱、磐梯山噴火などの近代郷土史とクビナガリュウをはじめとする古生物。




昨年末に旧ルール工業地帯のドイツ鉱山博物館に行ったばかりだったので、福島県の炭鉱も非常に興味深い内容でありました。


あのとき学んだ浅い知識によれば、化石としての古さにより石炭にもさまざまなグレードがあり、福島県で採掘された石炭は新生代に入ってからのものであり、水分を多く含む低品位の亜瀝青炭であったようです(長い年月をかけて化石化が進むほど水分が抜けて品位の高い無煙炭に近づく)。


採掘に使われた器具はドイツに比べるとやや小ぶりであるものの、狭い炭鉱で作業するうえで日本人の小柄な体型は利点であったのでしょう(ドイツは10歳未満のこどもが活躍していた)。



また、この博物館の地学コーナーは素晴らしかった。

1968年に福島県いわき市で見つかったクビナガリュウ(中生代白亜紀)の全身骨格標本はあまりにも有名である。

当時高校生だった鈴木氏が発見したこの白亜紀の海の大型爬虫類は、フタバスズキリュウと呼ばれ、標本は上野の国立科学博物館に所蔵されている。


福井県立博物館にはレプリカが展示されていました。


クビナガリュウの化石レプリカを中心に、福島県で見つかった化石や鉱物が地質年代を追って分かりやすく展示されていました。



この二枚貝は、南ドイツで見つけたジュラ紀中期の化石にそっくり↓

サメのヒレだったらいいなと期待していたので、ちょっとがっかり。



太平洋側に位置する福島県沿岸沿いは、太平洋海陵から移動してきたプレートが沈み込んだときにこそげ残った付加体により構成されており、古生代・中生代の化石に富んでいるというのは、日本海側出身のわたしには新鮮な発見でありました。


夏のサバティカルを充実させるためには、事前に日本列島について読み漁らなくてはならない。

自分の国のことは意外と知らないものなんだなと改めて思う。



みんなで旅行ももちろん楽しかったし、よい時間を過ごすことができました。