Day1


満員御礼の深夜バスは朝6:00にケルンに到着。

今回は隣が女性だったので快適でした。


早朝6:00のケルン空港は真っ暗。



この日は、自然史博物館(ドルトムント)とドイツ鉱山博物館(ボッヘム)という計画です。


まずは、2時間の鈍行列車にてドルトムントまで移動。

大都会だし。



ドルトムント自然史博物館

ドルトムント中央駅から路面列車で10分ほど。


開館前に着いてまわりの公園を歩いていたのですが、屋外展示?の岩石は大変興味深かった。

インテリアっぽくな並んだ玄武岩柱状節理↓


10:00開館。

常設展は無料、特設展は4€。

一階が生物、二階が地学の小さな博物館でありました。


シュトッガルトのように魅力的且つローカルな化石の展示は少なかったけど、鉱物の展示は美しかったです。

先日のミュンヘン・ミネラルショーで多少目が超えたので、見知った鉱物の珍しい形状に注目できたのもよかったです。



その後、のんびりとボッヘムに移動。に向かいました。


ボッヘムには会社のトレーニングセンターがあり(現在は売却)、入社したての頃に同僚とふたりで1週間の研修に参加しにきたことがありました。この奥のカフェで電車待ちしたのが懐かしい。

ドイツ鉱山博物館

入場料10€。地下の坑道ツアー3€。


石炭、採鉱、鉱物資源、アートの四つのエリアに分かれる巨大な鉱山博物館は、ドイツにおける石炭鉱業の歴史だけではなく、現代の資源管理についても学ぶことができます。

また、地下には見学用の坑道もあり、見どころ満載。


半日かけて1/2も見切れず、ドルトムント自然博物館など行かないで、朝からこちらに全力投球すべきだったと猛烈に後悔するほど面白い博物館でした。


化石化した石炭紀の木の根↓



そもそも石炭とは、分解されずに地中に埋もれた植物が石炭化した化石。

その堆積環境(期間、温度、圧力)により、水分が減少、炭素が増加して四段階に化石化していく。

泥炭(Peat)

褐炭(Lignite)

瀝青炭(Bituminous Coal)

無煙炭(Anthracite)



石炭鉱業は古くは中世に始まり、旧ルール工業地帯においてはドイツの鉄工業を支えた国家事業でもありました(2018年にドイツ最後の無煙炭鉱が閉鎖)。


ドイツ・旧ルール工業地帯の地下にはこの石炭の地層があったため、この地域で石炭鉱業が盛んになったのであります。

都市の地下に広がる広大な石炭層のイメージ↓


近代石炭鉱業は、夏休みのパドリング旅行中に行ったチューリンゲン地方の見学用鉱山のような原始的なものではなく、技術的にも機械も大変興味深い展示でありました。


右は1930年に開発された荷重を分散させた安全性の高い近代的なトンネルデザイン。

左はクラシカルな木製構造(1950)。


地下には見学用の坑道(実際に使われていた坑道ではない)があり、もちろんツアーに参加しました。

ドイツ語で夫がいなかったので、理解できたとはとても言えなかったけれど、地下の坑道ツアーもなかなかおもしろかった。


石炭の壁面を『こそぎ落とす』巨大な水平回転カッター↓


こそぎ落とされた石炭は下に落ちて、コンべイヤーにて収集される。

左側の機械がコンベイヤーを壁側に押して石炭層の壁面との距離を調整して、水平回転カッターが稼働する、という仕組みらしい。


最後に屋上に登り、1時間弱のツアーは終了。


ツアーに参加して、石炭や採鉱の展示をじっくり見ていたらあっという間に時間が過ぎて、肝心の鉱物資源を見る時間がなくなり、後ろ髪引かれる思いで17:30に博物館をあとにしました。


完全に時間の配分を間違えたし、そもそもドルトムントには行かなくてよかったな、と後悔。

また来る楽しみが増えたと思うことにします。



明日からはいよいよ化石プレパレーションコースです。