秋の4連休旅行3日目。

 

8:00起床。

歩いて10分ほどの公園まで往復4kmの朝散歩してきました。

 

 

この日の目的地は、ゼンケンベルク自然史博物館。今回の大きな目的は2つ。

 

・メッセル採掘場の化石

カエルの化石だけでも珍しいのに、メッセルではオタマジャクシの化石も見つかっているのです。ゼンケンベルクかダルムシュタットのいずれかにあることを先日のメッセル採掘場ツアーでガイドに聞いたので楽しみです。

 

・始祖鳥Nr11

ゾルンホーヘンで発掘された始祖鳥(ゼンケンベルク所蔵)過去2回のゾルンホーヘン博物館訪問ではホログラムしか見てないので楽しみです。

 

 

朝ごはんのパンをかじりながら、フランクフルト市街へ向かいます(片道30分)。

 

小さな町に住む田舎者は都会のシステムを見誤り、市街地まで車で来てしまいました。

手頃な駐車場などあるはずもなく(1日50ユーロならあった)、右往左往し、最終的に路駐しました。

これがあとから悲劇を生むことになるとは。。

 

 

ともあれ、ゼンケンベルク自然博物館に到着です。赤い砂岩の建物が素敵。

 

ゼンケンベルク自然史博物館

 

大人12ユーロ。オーディオガイドなし。

英語は簡単なく説明だけで、具体的な説明文は全てドイツ語。

 

 

 

エントランスを通り抜けると、一階の吹き抜けホールは迫力の大型恐竜展示。

 

レプリカだらけの展示のなか、大きく目を引くディプロドクス(オリジナル)↓

北米産ジュラ紀後期の草食恐竜です。

 

恐竜の糞石(オリジナル)も見逃せない。

 

ベルギー王立自然史博物館に現物が展示されるイグアノドンのレプリカは、現在の知見で考えられる立ち姿で展示されています。

 

一方、ベルギーでは発掘当時の知見のまま、復元された姿勢が修正できず今もゴジラ立ちしています(修正は破損のリスクがあるのでそのままにしているそうです)。

 

 

 

 
陸上生物として進化したのち、海に戻っていったイクシオソラスは魚類ではなく爬虫類。
ドイツのジュラ紀・白亜紀の地層ではよく見つかる海の生物の代表格であります。

獰猛な肉食獣イクシオソラスのお腹には別の生き物が見つかることも多く、この個体も腹部に未消化の『何か』がいる。

 

イクシオソラスに溢れた美しい海の化石コーナー↓

 

 

アナコンダに丸呑みされたカピバラの標本。

飲み込まれたカピバラの頭部がどうなっているのか気になります。

 
 

現在、鉱物の講座を学習中なのですが、鉱石生成のルールを無視したモコモコの曲線を描くこの鉱物がとっても気になりました。

Goethite/ゲーサイト(針鉄鉱)

 

 

ゼンケンベルクには始祖鳥コーナーがあり、奥の奥の真っ暗な小部屋に展示されたるは、始祖鳥Nr.11(オリジナル)。

首ないけど、すごい躍動感。

 

羽毛の一本一本まではっきり目視できる。

残念なことに奥の奥の地味な部屋すぎて、展示に気づかず通り抜けていく人が多かった。

もっとアピールしたらいいのにと思ったけど、満足いくまで近くで見れたのはよかったです。

 

 

地下にはメッセル採掘場コーナーがありました。いよいよ、オタマジャクシの化石に出会えるのかと期待したけど、いなかった。残念です。

 

原始の馬(現生の馬とサイの中間みたいな種らしい)。

下の子馬プラモは、骨格から同サイズの原生動物と比較して妥当な動きと形態を予想した復元モデル。

 

この蛇は、書籍『世界の化石遺産』の写真で見ていたので、実物に会えてちょっとうれしかった。

 

メッセルの化石は保存状態がよいため、生物の腹部内から当時の食生活、ひいては生活環境を垣間見ることができるのです。

 

この馬の腹にも『何か』いる(赤シール)↓

 

 

個人的な意見ではありますが、ゼンケンベルクの恐竜化石展示は、復元モデル図がないので正直分かりづらいところがありました(古生物のイメージバイアスを意図的に避けているのかもしれないけど)。

わたしのような素人が骨格から想像するのは無理があるし、どんな姿をしていたのかを知りたいものであります。 

次回は古生物図鑑持ってこよう。

その点、シュトッガルト自然史博物館は、復元モデル図と進化の系譜図が非常に分かりやすい。

 
 

とはいえ、多岐にわたる動植物の標本を所蔵しており、大変見応えがありました。

 

10:00に来て閉館の17:00まで滞在した私たち。

それでも、一階(地下あり)しか見終わらず、二階・三階は、全くの未消化。

 
ランチは館内のビストロで、ミートソース。
美味しかったけど、時間が勿体無いから次回からパンを持参しようと思います。

 

一階の化石・鉱物ももう一回みたいし、古生物図鑑とランチのパンを持参して近いうちにまた来よう。

 

 

エントランスのウミユリは、海の底に沈んだにもかかわらず、水面下で倒木にぶら下がって浮遊していた当時のような姿で油母頁岩に収められていました。

 

 

退館後は、お楽しみのラーメン潤へ。

これもフランクフルトに来る目的のひとつでありました。

あと2分と言われながら30分以上忘れられて怒りながらも、ラーメンの旨さに舌鼓をうち、路駐した車に戻るまではよかった。

 

 

車に戻って、後部座席を見るとガラスの破片が散らばっており、なんと車上荒らしにあっておりました。

後部ドアの小さな窓が破られてた。

 

警察で被害報告を作成し、割れたガラス窓が後部座席でカラカラいう音を聞きながらホテルまで戻る頃には2人とも疲れ果てておりました。

 

大都会、フランクフルトはおそろしい場所でありました。