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CINEMA道楽

映画を見続けて40余年。
たくさん見過ぎて
忘れてしまうので、
映画館やテレビで観た
映画の鑑賞日記を
つけることにしました。
ネタバレもありますので、
未見の人は気をつけてね

 「狂女王」と伝えられているカスティーリャの女王フアナの半生。
 本当に彼女が狂人だったのか、政治的な陰謀によって狂人に仕立て上げられて幽閉されたのか、諸説あるようですが、この映画では夫を愛し過ぎ、嫉妬に狂ってたびたび錯乱状態に陥る女性として描かれています。

 かなり駆け足で彼女の半生を追いかけているので、ある程度予備知識が無いと状況が呑み込めないと思います。
 私もこの頃(西暦1500年頃)のヨーロッパの政治状況は高校の世界史で習って以来、ほとんど触れたことがないので、急いでWikiを斜め読みして、なんとか映画の展開にはついて行くことができました。

 夫を愛し過ぎる余り、嫉妬心から夫が信じられなくなり、尾行させたり、呪術を使ったり、美人局のようなことをしてみたり。泣き叫ぶ、暴れる、夫を叩く、王女らしからぬ下品な暴言を吐くなど、狂人のレッテルを貼られるのも止むを得ません。
 あまりにも必死な彼女の姿はとても痛々しかったです。

 フアナの過剰なほどに一途な気持ちはじゅうぶん伝わってくるのですが、あんな夫にどうしてそこまで執着できたのかがわかりません。
 夫のフィリップはイケメンですが、無能で女好きのダメ男です。
 まだ少女の頃にひとりで嫁いで来たフアナにとって、夫は最初で唯一の男性。だからこそ盲目的に愛してしまったのだとは思いますが、歴史的にも評価の低い夫を、そこまで一途に愛し続けたことは、ある意味スゴイことだと思いました。

 予備知識がないので、当時の衣装やお城の様子がどこまで再現されていたのかはわかりませんが、雰囲気は伝わってきました。衣装も建物も意外と質素なのでちょっと驚きました。
 第二次大戦下、フランス警察によるユダヤ人大量検挙事件「ヴェルディブ事件」に巻き込まれた少女サラ。
 検挙前にサラ一家が住んでいたアパートに住むことになった現代の女性ジャーナリストが、フランス-アメリカ-イタリアと取材を進め、サラの人生を追う、という物語。

 ジャーナリストが時代に埋もれた人の人生を追う、というストーリーの映画は決して珍しくありません。歴史の中で風化して行く人の人生を掘り起し、事実を世間に知らしめることはある意味ジャーナリストの「使命」なのかもしれません。
 でも、この映画が他の映画と少し違うのは「ジャーナリストが探し当てた、知られざる感動の物語」で終わらせず、「過去を掘り起こして誰か幸せになるのか?それで世界が変わるのか?」という問いかけを残していることです。
 サラの過去を探る女性ジャーナリストの家庭は、彼女が取材を進めれば進めるほどギクシャクして行きます。

 10歳のユダヤ人少女サラは、弟を守ろうとアパートの納戸に弟を隠して鍵をかけます。しかし、サラと両親はそのまま連行され、ユダヤ人の収容所に送られてしまいます。
 決死の思いで収容所を脱走し、見知らぬ夫婦にかくまってもらい、パリの自宅に戻ることができたものの、時すでに遅く、弟は納戸の中で亡くなっていました。
 そこからはずっと、自分を責め続けて生きていたのでしょう。アメリカに渡って結婚し、子どもをもうけたものの、結局は自殺してしまうのです。
 「感動」はありません。サラの心中を思うと「痛み」しか残りません。

 まったく事実を知らずに育ったサラの息子は、最後には「母の人生を知ることができて良かった。ありがとう」というようなことを言いますが、知らなくても良かったことだし、知った時はものすごく心を痛めたことでしょう。

 「風化させずに語り継がねばならない歴史の事実」がある一方で、それを掘り起こすジャーナリストの好奇心、探求心、使命感の行き付く先は、必ずしも「感動のハッピーエンド」ではないということを強く感じました。

 また観たいとは思わないです。心が痛くなってツラいです。
 シリーズ1~3作目をCATVで連続放送していたので一気見しました。
 ロボもの映画は大好きです。車からロボ、ロボから車に変身するところのVFXがカッコよかったです。

 オリジナルの日本のアニメは全然知りませんが、最初にロボに変身したクルマを主人公の青年が見た時に「アレはきっと日本製に違いない!」と言うところがあったり、オフィスのコピー機を操作しながら「このコピー機は操作方法が複雑過ぎるから、きっと日本製だろう」なんていうセリフがあって、日本を気にして作ってくれたんだんな、と思いました。

 巨大ロボの戦いなのに、すごくスピード感がありちゃんと重量感もあり、敵味方の区別がつきずらいところもありましたが、良くできていたと思います。巨大ロボと人間の軍隊が共闘するところも、それぞれのサイズ感が出ていておもしろかったです。
 
 1作目と3作目はそれぞれニューヨークとシカゴでの市街地戦で、ビルも橋も道路も破壊されまくって壊滅状態。2作目はエジプトのピラミッドや周辺遺跡を「それはやりすぎでしょ」と思うほど躊躇なく破壊しまくります。

 ストーリーは勧善懲悪、人間の主要キャラは誰も死なないし、理屈抜きで爽快感を味わうためだけの映画です。
 こういう映画は、映画館で観たかったです。
 ケビン・コスナーは野球が大好きらしくて、何度か野球選手役を演じています。この作品では引退勧告をされた40歳の投手役。それが見事完全試合を達成する、というお話を、色恋を交えながら描いています。
 「死霊のはらわた」や「スパイダーマン」を撮ったサム・ライミ監督作品なので、スリリングな野球のゲームシーンを期待していましたが、あまりにも普通でした。ラブストーリーの部分も凡庸で、映像的にも特筆すべき部分は何もありませんでした。

 野球好きのコスナーが「完全試合投手を演じてみたいぜ!」と言ったから撮った映画なんじゃないでしょうか。
1作目が面白くなかったのに、テレビでやっていたのでつい、2作目も見てしまいました。
1作目のように中途半端に「昭和感」を出そうとするのを止めたことは評価できます。ちゃんと現代のススキノが舞台の映画になっていました。その代わりハードボイルド映画らしさもまったく無くなっています。
「無鉄砲なお兄ちゃんが、友達の死の真相を探ろうとして、とても大変な目に会いました」というだけです。見当はずれな方向を調べていたら、急に向こうから真犯人がやってきただけなので、探偵映画にもなっていません。
 大泉洋が好き、北海道が好き、という人のための映画だと思います。
 松田龍平くんは、同じバディものでも「まほろ駅前」シリーズの方がいいと思います。