ミッキー・ロークというと、私の世代は「ナインハーフ」のセクシー大根役者のイメージを持っている人が多いと思います。ですが、しばらくボクサーをやった後、最近は大柄な肉体派俳優として活躍しているということを、少し前に観た「レスラー」で知りました。整形もだいぶしているそうで、その変貌ぶりには驚きましたが、「ナインハーフ」の頃よりもずっと、いい味を出す俳優さんになったと思います。この作品でもミッキー・ロークは残虐非道な悪の王を存在感たっぷりに演じています。
時代設定は紀元前1200年頃、ギリシャ神話の神々が登場しますが、ストーリー自体はギリシャ神話の中のお話しではなく、オリジナルストーリーです。ギリシャ神話は詳しくないのですが、ところどころにギリシャ神話のエッセンスは入っているようです。
衣装やセットは古代ギリシャ感溢れるデザインでよくできていたと思います。映像もファンタジックなテイストで世界観にマッチしていました。
でも脚本上の世界観はじゅうぶんに構築できなかった感が否めません。物語の核になるはずの伝説の弓を巡る攻防が適当で、終盤になると弓なんでどうでもいい感じになってきてしまいます。
「神々の戦い」のシーンはかなりカッコよかったですが、時間はとても短いし、神様なのに物理攻撃で普通に血を流してあっさり死んでしまうので、拍子抜けします。
メインは(ギリシャ神話上の神の名前がついた)人間同士の戦いです。その戦争シーンもスケール感が無く、物足りないです。テレビだったからまだ観られましたが、映画館で観たらかなりチープに見えてしまったと思います。
スケール感が乏しい分、生々しい殺戮や拷問シーンが頭に残ってしまいます。血しぶきの量も他の映画に比べるとかなり多めで、今夜は悪夢を見そうです。