鵺(ぬえ)
または鵼、恠鳥、夜鳥、奴延鳥は、日本で伝承される妖怪である。
『平家物語』などに登場し、猿の顔、狸の胴体、前後の肢は虎、尾は蛇。文献によっては胴体については何も書かれなかったり、胴が虎で描かれることもある。また、『源平盛衰記』では背が虎で足が狸、尾は狐になっている。さらに、室町時代には頭が猫で胴は鶏のものが出現したと書かれた資料もある。
描写される姿形は、北東の寅(虎)、南東の巳(蛇)、南西の申(猿)、北西の乾(犬とイノシシ)といった干支を表す獣の合成という考えもある。
「ヒョーヒョー」という、鳥のトラツグミの声に似た大変に気味の悪い声で鳴いた、とされる。
一説には雷獣である。