鼻ちょうちんブタ と 『ヤクザと家族 The Family』 | ゆびにんブログ -指人形10,000体作りま…すん-

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鼻ちょうちんを出して眠るブタの指人形(ゆびにん)
(2021/02/16 制作)


鼻ちょうちんブタの販売を開始しました、ショウジですショウジ

昨日追加したウォンバットに続き鼻ちょうちんシリーズが増えました。


鼻ちょうちんを出して眠るブタの指人形(ゆびにん)鼻ちょうちんを出して眠るブタの指人形(ゆびにん)
鼻ちょうちんを出して眠るブタの指人形(ゆびにん)鼻ちょうちんを出して眠るブタの指人形(ゆびにん)


正面、横、背中、指にはめるとこんな感じでっす。

こちらのページでご購入いただけます♪




さてさて、ここからはブタさんとはまったく関係ない映画の感想です。

ネタバレしまくりなのでこれから観る予定の方は鑑賞後に読んでください。


『ヤクザと家族 The Family』

◎あらすじ◎
1999年、2005年、2019年の3つの時代におけるヤクザの栄枯盛衰を描く。

◎レンタル予想◎
ヒューマンドラマ

◎過去に観た同監督作品◎
オー!ファーザー
(長編デビュー作が本作。実に7年ぶりの鑑賞…あっという間に有名監督になられてびっくり)

◎観に行くきっかけ◎
無尽蔵に応募している懸賞で鑑賞券が当たったので。


感想をひとことで言いますと


主人公がカタギでもきっと感情移入できなかった


綾野剛演ずる主人公・山本は19歳の時に覚醒剤中毒で父親を亡くし、母親もとうに亡くなっていて

行き場がないところを柴咲組の組長(舘ひろし)に拾われるところからヤクザになるんですね。

ヤクザが捌いているクスリで父親を亡くしたので、本当はヤクザを恨んでいる。

でも柴咲組はキャバクラ経営とかで稼いでいて、クスリはシノギにしてないっていうので

まあ構成員になるんですよ。実の父親みたいに組長のことを慕うし。

こう見ると来歴は可哀想に思えてくるし、ヤクザの世界に足を踏み入れるのも無理もないか…

とか思うんですけれども、最後まで見てみてもいまいち感情移入出来なかったんです。

上手く出来た映画だとは思う…でも何かが腑に落ちない…なんでかなあ…

と観た翌々日にぼんやり考えていて

「あ!!あれだ!!!」と気づいたのが、出所後の山本の行動でした。




1999年に柴咲組に入り、2005年に尾野真千子演ずる由香というホステスに出会って

半ば強引に恋人になり、その直後くらいに若頭の罪を被って出頭するんですけれども

出頭前に由香と関係を持つんです。

で、2019年に出所して、由香を探したらなんとその時に出来た14歳の娘と2人で暮らしてるんですよ…

由香は公務員として働いていて、娘を一人で育てていたんです。

それで、組を抜けて、舎弟に紹介してもらった産廃処理業者でカタギとして働いて

娘には父親とは名乗らず、あくまでも母親の恋人として3人で暮らすようになるんです。

だけど、ひょんなことからヤクザだったということが世間にバレて…という流れになるんですけど

この「由香と娘に会いに行ってしまう」という行為が嫌だったんだと気づきました。

詳細はこちらの記事を読んでいただくとして、ここでは端折りますが

今から約8年前、母と私が平穏に暮らしていたところに19年会っていなかった父からの連絡が来て

母と私の関係にヒビが入る事件があったんですよ。

もうねー山本の行動がこれと被ってね!!!

てか、何の因果か母が結婚してた時の苗字も山本だし!w

母子が自分なしで平穏に暮らしていたら

ヤクザだろうがカタギだろうが連絡しちゃいけないと私は思うんですよ…

遠くからそっと見守って、少額でもいいから送金する

本当に母子のことを想うならば、こういう行動を取れば良かったんじゃないでしょうか。

って、これだと監督の撮りたい展開にはならないですよねw 人情ものじゃないんだから…

でも、組や組長のことを思って若頭の代わりに出頭したり

焼肉屋のおばちゃんの息子の代わりに敵討ちする思いやりがあるんだったら

自分の一番身近な人に対して思いやりを発揮して欲しかった、なんて思っちゃいました。

市原隼人演ずる舎弟の細野にだって、彼がもうカタギになっているとわかった時点で

会うべきではなかったのだと思います。

彼に奢ろうとして断られた時、出頭前に渡した数百万を帯がついたまま由香に返された時

自分との関わりを持ちたがっていないことに気づく瞬間はいくらでもあったのに

2人の優しさに甘えて、自分の願望を優先してしまったことが

ああいう結末に繋がったのだと思いました。

そんなわけで、ヤクザじゃなくても主人公の行動には感情移入できないなと思いました。

自分の行動によって相手や相手の家族がどうなるかっていうことを考えてなさすぎる。

細野と由香は主人公と関わりを持つことを最終的には自分で選択したとはいえ可哀想でしたね…

彼に情けをかけてしまったばっかりに周りの大切な人を傷つける結果になってしまった…

細野が本当に殺したかったのはヤクザという道を選んでしまった自分自身だろうし

由香が流した涙は選択を誤ってしまった自分自身を責める涙でもあったと思います。

焼肉屋のおばちゃんの息子も、母親が泣くかもしれないというところまで考えていれば

敵討ちなんてしている場合じゃないのになあ…

そういう方向に対して頭に血がのぼっちゃうが故に

ヤクザとか半グレの道を歩むのかもしれませんけどね…

豊原功補の役みたいな奴なんて直接手を下さずともバチが当たると思っていればいいんですよ。

実際、当たりますしね。




あと、これは結構色々な人が書いているのであえて私が書く必要もないかもしれませんが

初めて会った日にレイプされかけた男に対して、あんな風に心を開く女は皆無だと思います。

『極道の妻たち』のかたせ梨乃と世良公則じゃないんだからさ…

今の時代に作っているのに、わざわざああいう描写を入れるのか…と思ってしまいました。

男性はあのような身勝手な行動を現実世界ではしてはいけません。犯罪です。


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本作を観た方にはぜひ『ヤクザと憲法』も観ていただきたいです。