【日経MJ新聞掲載】高級ワイン産地で醤油造りプロジェクト | 世界一の醤油をつくりたい 湯浅醤油有限会社 社長 新古敏朗のブログ

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湯浅醤油の社長、新古敏朗が想いを綴ります。
和歌山県の情報の発信、イベント情報などの掲載
日本の醤油の発祥の地から世界のトップもしくは、本当に醤油にこだわっている人に知ってもらいたいと思っています。

湯浅醤油有限会社 丸新本家の新古敏朗です。

 

日経MJ 2024年6月3日の記事に

湯浅醤油㈲のフランス醤油事業について掲載されました
 

湯浅醤油㈲ フランス ワイン産地

 

 

 

フランス発

高級ワイン産地で醤油生産

 

世界で醤油の消費が拡大する中、

フランスのボルドー地方の高級ワイン産地サンテミリオンで、

手作り醤油「SHINKO」の生産が始まっている。

 

800年前に日本で醤油が発祥した和歌山県湯浅町の老舗、

丸新本家(創業1881年)の5代目当主である新古敏朗氏が

立ち上げた湯浅醤油のフランス事業だ。

 

ワインと醤油の作り方の共通点に着眼したプロジェクトだ。

 

サンテミリオンの老舗醸造元「シャトー・クーテット」(創業1601年)の

14代目後継者であるアドリアン・ダビッド・ボリューさんと

そのパートナーで人類学者のマディナ・ケールさんの賛同を得て、

1年前にサンテミリオン近郊の元ワイン醸造所で醤油の生産を開始した。

 

麹(こうじ)菌以外は、現地産のオーガニック原料(大豆、麦、塩)を利用している。

アドリアンさんが設計・製作した醤油麹の発酵装置、

ワイン醸造用の中古オーク材タンクや圧搾機など、

醤油作りに必要な機器も現地で調達した。

 

昨年春に新古氏が現地に出向いて、

仕込みの指導をして、

1年間で200ml入りの醤油を3000本生産した。

商品は濃口醤油「ノワール」(大豆50%、麦50%)と

白醤油「ブランシュ」(大豆90%、麦10%)の生しょうゆ2種類。

※白醤油の大豆と麦の比率が逆です。正しくは大豆10%、麦90%です。

 

ブランドは「SHINKO」(新古)とし、

デザインにこだわったガラスのボトル入りで、

価格は1本19ユーロ。出来栄えは良好で、

日本の湯浅醤油に比べて、フレッシュな口当たりの醤油が出来上がった。

 

特に「ブランシュ」は繊細でフローラルな香りで好評のようだ。

サンテミリオン観光案内所やパリの高級食料品店などで販売され、

全国の有名シェフも購入している。

醤油の絞りかすの料理への利用法に興味を持ち、商品化も検討中だ。

 

ボルドー市内にその醤油を使った日本料理の店

「パビヨン・ユアサ」も開店した。

 

高級ワイン作りのプロが挑むサンテミリオン産醤油の今後の展開に期待したい。

(トレンドジャーナリスト 菊地広子)