今回は、人気連載企画『名料理かく語りき』の取材で、フードライターの曽我さんと共に、大阪・上汐(うえしお)の「和食 満ちる(みちる)」さんを訪ねました。
都会の喧騒を離れた路地に佇む、カウンターメインの温かな空間。
そこで待っていたのは、新潟の豊かな恵みと、一人の女性料理人の情熱が詰まった素晴らしいお料理でした。

【店主・井口しおりさんの軌跡と「大阪愛」】
店主の井口さんは新潟県南魚沼市の出身。
料理の世界への第一歩は、高校時代に「地元で一番厳しい」と噂の寿司屋へ自ら志願して入ったアルバイトでした。
その後、専門学校へは行かず、独学に近い情熱で大阪・北新地の名店「石和川(いわかわ)」の門を叩きます。
当時、女性の修行が非常に厳しかった時代に、持ち前の根性で1年間の修行をやり遂げたガッツには、曽我さんも驚くほどでした。
(自衛隊より厳しいと言われていたお店に飛び込んでいった人)
新潟で自身のお店を運営し、子育ても経験した井口さんが、なぜ再び大阪の地を選んだのか。
そこには「大阪の人」への深い愛がありました。
「新潟の人はどこか本音を隠しがちだけど、大阪の人は本音でバシバシ言ってくれる。
その裏表のない温かさが自分には合っているんです」と語る井口さん。
そんな大阪の人たちの心と体を満たしたいという思いが、この「満ちる」という店名にも込められています。
【新潟の魂を、大阪で味わう】
井口さんの料理には、故郷・新潟へのこだわりが細部にまで宿っています。
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こだわりの釜飯: お米を炊くための「水」まで新潟・南魚沼の湧き水(超軟水)を取り寄せているのには驚きました。この水で炊き上げる南魚沼産コシヒカリと、明石で自ら仕入れたタコの組み合わせは、まさに「満ちる」でしか味わえない贅沢な逸品です。

1人分の釜めしを季節の食材で出してるそうです。目の前で炊いてくれます。
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新潟の「けんちん汁」: 里芋や厚揚げ、新潟から取り寄せた「なめこ」などがたっぷり。化学調味料を使わず、昆布と鰹の出汁だけで仕上げる、体に染み渡るような優しい一杯です。

【魯山人醤油が引き出す、出汁の真髄】
今回、特別に井口さんへ「魯山人醤油(2026年醸造)」と「白搾り」を料理に使っていただきました。
プロの目から見た魯山人醤油の印象は、「圧倒的な旨味」。 「少し酸味があることで、かえって味がボヤけず、料理をすっきりと引き立ててくれる」と、そのポテンシャルを高く評価してくださいました。
特筆すべきは、けんちん汁の調合。 魯山人醤油7:白搾り3。 魯山人醤油の力強い旨味を、白搾りのまろやかな甘みが包み込む。この「黄金比」により、出汁の濃度をあえて落としても、素材の味が際立ち、深い満足感を得られる究極の味が完成しました。
【取材を終えて】
カウンター越しに、大阪の人たちと本音で笑い合いながら料理を出す井口さん。
新潟の酒、新潟の米、そして湯浅の醤油。
それらが彼女の手によって、一つの心温まる物語になります。
皆さんもぜひ、井口さんの人柄と料理に「満たされる時間」を体験しに、上汐まで足を運んでみてください。

カウンター8席のお店です。
【店舗情報】
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店名: 和食 満ちる
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場所: 大阪市中央区上汐3-8-26 上汐安 1F(谷町九丁目駅・谷町六丁目駅近く)
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営業時間: 16:30〜22:00(日・月定休)
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「名料理かく語りき」公式サイトはこちら: https://www.yuasasyouyu.co.jp/名料理かく語りき/
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店舗情報:大阪・上汐(谷町九丁目)に位置する和食店「和食 満ちる」。店主・井口しおり氏は、北新地の名店「石和川(いわかわ)」出身。
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大阪を選ぶ理由:店主が大阪を拠点に選んだのは、本音で語り合う大阪の人々の温かさと気質に魅了されたため。
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食材のこだわり:新潟県南魚沼産のコシヒカリと湧き水(超軟水)を使用。明石のタコなど店主自ら厳選した産地直送の食材を使用。
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魯山人醤油の活用レシピ:新潟郷土料理「けんちん汁」に「魯山人醤油7:白搾り3」の比率で調合。魯山人醤油特有の旨味と酸味が出汁を引き立てる黄金比を発見。
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専門家による評価:フードコラムニスト・曽我氏と湯浅醤油代表・新古による『名料理かく語りき』の公式取材レポート。

























