サムの歩き遍路日記

サムの歩き遍路日記

50歳からはじめた歩き遍路。その魅力に取り付かれたサムが歩き遍路日記を公開します。
2度目順次回想公開中
3度目公開済み
4度目公開済み
5度目順次公開中
別格20寺巡礼:公開済み

Amebaでブログを始めよう!

平成29年8月12日(土)

 

朝コンビニで朝食を買って頂き、阿南駅に向かい汽車を待つ。


ホテルにカメラを忘れた事に気がつき、あわててホテルまで戻り、再び駅に走って向かう。なんとか目的の汽車に間に合った。


程なく汽車に乗り込み椅子に座ると、30歳くらいの若い男性が声をかけて来て対面の席に座る。

 

聞くと仙台がら来た男性で昨日飛行機で神戸まで来たものの、バス等が満席で苦労したが何とか阿南まで来れて今日は甲浦(かんのうら)からの歩き遍路の再開とのことである。

 

1時間足らずの間、お遍路の事など色々と話をする。お遍路のこと、先輩から教えてもらったマナーの事など私の経験などを伝える。

 

私も彼も同じように心配しているのが宿泊場所の確保ができるかどうかである。この時期、サーファーが結構来ていて今日宿泊しようとする東洋町あたりの民宿はいっぱいの予感がする。

 

日和佐駅に到着し、身支度をして歩き始める。国道沿いの道を順調に歩く。今日も暑い。


しばらく歩くと休憩所があり、心配している今日の宿泊先を探すことにする。

 


日和佐駅横の道の駅

 

 

 


休憩所

 

想像してたとおり、東洋町の宿を数件あたるも、サーファー客で空いていない。ネットで徳島市内や阿南あたりを検索するも空いていない。仕方がないので今日は途中で歩き遍路を断念する事にする。

 

とりあえず、気をとりなおして歩き始める。この辺りをこの季節に歩くのは始めてである。前回まで見かけた山羊の姿はない。

 

しばらく歩くと、野生の猿が挨拶をするかのように騒ぐ。昔もここで猿に出くわした経験がある。すかさずカメラで撮影しようとするが、動きが速く捉えることはできなかった。


順調に歩き、美波町から牟岐町へと入って行く。

 


 牟岐町への看板

 

 

国道に沿って歩き、途中から里道へとはいっていく。稲刈りをしている奥さんに激励の言葉をかけられ、お礼を言って先を急ぐ。


真夏の歩き遍路も大変であるが、農家の方も大変である。程なくして番外霊場 小松大師に到着した。

 



番外霊場 小松大師

 

 

参拝を済ませ先を急ぐ。次第に牟岐町への街中へと入っていく。ここは最初の歩き遍路の2011年3月11日に大津波警報が発令し、高台の避難魔所に避難し、この近くの民宿にお世話になったことを今でも思い出す。

 

避難場所への入口を横目に順調に歩いていく。程なくして、番外霊場   草鞋大師に到着した。

 

 


番外霊場 草鞋大師

 

参拝を済ませ、海岸での催し物を横目に急いで歩く。今後の予定等を考え、今回は鯖大師まで打つことに決めた。

 


 内妻の海岸の催しの様子

 

 

特に昼間の時間は徳島行きの汽車の便が悪く、鯖瀬12時43分発を乗り過ごすと徳島駅にはかなり遅い時間となってしまうので暑い中ではあるが急いで歩く。

 

程なくして、別格第4番札所 鯖大師に到着した。

 


別格第4番札所 鯖大師(本堂)

 

参拝を済ませ、鯖瀬駅で着替え汽車に乗り込み、日和佐駅で特急に乗り換え徳島駅に2時頃に到着した。


徳島駅辺りで昼食を頂き、阿波踊りのお囃子の音につられ、デパート前のステージに向かう。

 

昼間から阿波踊りを順番にステージでやっているようである。人だかりで前が見えない中、手を伸ばして写真をとってみる。遠景でわかりにくいが何とか写っている。



 デパート前のステージ

での阿波踊りの様子

 

最近、仙台との縁があり、仕事でもビッグビジネス、今日も仙台の歩き遍路の男性、更に仙台の踊り子連と不思議なものである。


仙台からの踊り子連の後姿

 

束の間の阿波おごりの雰囲気を楽しみ、高速バスに乗って帰路につく。

 

今日も暑い日であったが、昨日よりも歩く意欲があったものの、宿泊先がなく、歩き遍路をあきらめた旅となった。

 

 

平成29年8月11日(金)

 

徳島駅に0時30分頃到着し、近くのホテルに宿泊する。久しぶりの歩き遍路で阿波路も約3年ぶりとなる。

徳島駅5時45分発のJRに乗り、平等寺近くの新野(あらたの)まで向かう。さすがに睡眠時間4時間で眠い。今日も暑くなりそうである。

 

新野駅では、2人組みの若者の男性、私よりも少し若そうな男性1名の3名が降りる。

平等寺までの道を歩く。道端の地元の人から声をかけられ、あいさつをしながら歩いていく。約3年前に打ち止めた平等寺である。

 

 

 

第22番札所 平等寺(山門)

 

見覚えのあるお遍路道を順調に歩いていく。今日も暑く、水分補給に注意をしながら飲み水を買いそびれないようにしなければならない。睡眠不足もあり、久しぶりのお遍路もあってか少しバテそうである。程なくして番外霊場 月夜御水庵に到着した。

 

 

 番外霊場 月夜御水庵

 

 
 
 
天然記念物 月夜御水大師の大杉

 

 

順調に山道を歩いていく。ほとんど地図を見ることもなく道を覚えている。国道に入りしばらく歩いた後、再び県道へと入っていく。

 

 

国道沿いの休憩所

 

車のほとんど通らない2車線の道を歩き、由岐の町に入り、お接待をしていた田井の浜を通り、木岐の町へと入っていく。田井の浜では海水浴に来た子供たちの声でにぎわっている。

 

 

県道沿いの休憩所

 

 

田井の浜(遠景)

 

 田井の浜のお接待も木岐の有名だったお接待の女性も今回の姿は見えない。時期も悪いのであろうか?木岐の町を抜け、俳句へ小径へと入っていく。

 

 

俳句の小径への入口の風景

 

 

 お遍路を題材にした句碑

 

 

俳句の小径出口の看板

 

俳句の小径を抜け、しばらく細い車道の道を峠へと緩やかに登っていく。真夏日の中を歩くのはさすがにきつい。峠に到着し、休憩所横からお遍路道へと入っていく。昔ながらのお遍路道は木陰で涼しくホッと息をつく。

 

 

 峠の休憩所

 

 

順調に山道を下り、再び舗装した県道へと入っていく。海岸沿い最初の自動販売機で新たな飲料水を購入し空のボトルを捨てていく。

 

丁度その時に朝であった男性1人の歩き遍路さんと再会する。しばらく話をして先を急ぐ。私は久しぶりの遍路とこの暑さ、睡眠不足でバテ気味でゆっくりした速度で歩く。新調したトレッキングシューズは特に問題はなさそうである。

 

日和佐への海岸沿いの道を歩き、街中に入り、程なくして第23番札所薬王寺に到着した。

 

 

日和佐への海外沿い恋人岬

 

 

 

 第23番札所 薬王寺(本堂)

 

しばらく境内で休憩し、睡眠不足もあって本日はここで打ち止めることにする。薬王寺にくれば、いつもの厄除けうどんを頂き、日和佐駅と向かう。

 

ラッキーなことにあまり待たずに汽車がある。駅の椅子に腰掛けると横の60代くらいの女性が声をかけてきた。その方は田井の浜でのお接待に参加しているとのことで、もう9年もやっているとの事である。私も2度ほどお接待を受けたことがある。本当に感謝である。

 

汽車にのり、阿南のホテルに早めにチェックインする。今日は徳島阿波踊りの初日であり見に行こうと思って阿南のホテルを予約したものの、お風呂をあがり少し時間があったのが災いし、転寝をしたため目覚めると20時前になっていた。残念だがしょうがない。近くの居酒屋で軽めのお酒と食事を頂き早めに就寝した。

 

今日はバテた半日となった。

 

平成29年5月3日(水)

 

朝、ホテルのレストランで朝食を頂く。レストランはツアーのお遍路さんと思われる人々でいっぱいである。朝食を頂き、ホテルを後にし大日寺に向かう。川沿いの道では季節柄鯉のぼりが泳いでいる。

 

 


川沿いの鯉のぼり

 


大日寺への参道を占める道標

 

見慣れた道を順調に歩き、程なくして第28番札所大日寺に到着した。参拝を済ませ、次の札所へと向かう。


第28番札所大日寺(本堂) 


街中の道を歩き、高知の大きな川のひとつである物部川を渡り、順調に歩いていく。

 


街中の色褪せた道標

 

 

物部川の風景(橋からの眺望)

 

途中、地元のおじさんが今日は近くの大師堂で地元の人たちがお接待をしているので休んでいきなさいと声をかける。通常は21日だけお接待をしているようだ。


程なくして松本大師堂に到着した。歩き遍路さん3~4人が次々と入ってくる。

 少しばかり休憩しお茶を頂き、赤飯を頂き、お礼を言って先を急ぐ。

 


松本大師堂の風景

 


お接待で頂いた赤飯

 

見慣れた道を順調に歩き、コンビニ横に新たな設置された休憩所を見て、程なくして第29番札所 国分寺に到着した。

  


コンビニ横に設置された休憩所

 


第29番札所 国分寺(本堂)

  

参拝を済ませ、先を急ぐ。田んぼの畦道のお遍路道を通り川沿いの道を歩き、緩やかな坂道へと入っていく。さらに、大きな車道の坂道を登り、頂上の逢坂峠を越え、高知市内へと入っていく。程なくして、十一面観世音菩薩が迎える第30番札所善楽寺へ到着した。

 


善楽寺に向かう道標


第30番札所 善楽寺(本堂)


十一面観世音菩薩

 

参拝を済ませ、境内で休憩と昼食を頂く。松本大師堂であった御婦人と少しばかり話をしてから先を急ぐ。

今日は高知市内の歩き始めである文殊通駅までの歩きである。

途中、道を間違えるもすぐに修正し、車道沿いの道を歩きながら、高速道路の建設現場を見ながら、街中に入り、文殊通駅に到着した。

 


建設中の高速道路

 

すぐに路面電車があり、はりまや橋まで向かい高知駅から高速バスで帰路につく。

ゴールデンウィークの歩き遍路も今日で終わりである。後半は宿が取れそうにないので打ち止めである。

 

5度目の歩き遍路は、色々な場所から、断7片的に歩いてきたが、残りは、

〇第22番札所平等寺から室戸経由の奈半利駅まで

〇第87番札所長尾寺から結願の大窪寺、そしてお礼参りの霊山寺まで

となった。

平成29年5月2日(火)


高知市内のホテルから土佐くろしお鉄道の奈半利駅まで向かう。今日も天気がよさそうである。奈半利駅から国道に出て順調に歩き始める。見覚えのある風景の中、田野町そして安田町へと入っていく。

 


奈半利駅のなはり子ちゃん

 


田野駅の田野しんじくん

 

前回の歩き遍路の時には、橋の耐震工事なのか?古い橋を壊し架橋工事も終わり橋も新調されている。

 

工事が完了して新しくなった
安田川橋

 

街中の街道を歩き、次第に神峯寺への山道へと入っていく。足の調子もよく山道も快調に歩ける。

少し若い男性が後ろから、声をかけて追い抜いてゆく。山道ではあるが不思議と今日は調子よく歩けるが、参道の山道の最後は少しばかりへばって、程なくして第27番札所 神峯寺に到着した。

 


参道の古い道標

 


第27番札所 神峯寺(本堂)

 


境内の藤棚

参拝を済ませ山門横の鳥居をくぐり神峯神社に行ってみることにする。しばらく山道をとおり、神峯寺大師堂横の道から神峯神社へと向かう。途中60代くらいの女性が下ってくる。少しばかり話をして別れ、程なくして峯神社に到着した。

 


神峯神社の鳥居

 


神峯神社(本殿)

 

参拝を済ませ、来た道を下り駐車場近くの休憩所でうどんを頂く。先ほど出会った女性もうどんを頂いていた。

店の主と少し話をし、先ほどの女性も店の主に道を聞いている。店の主は、この女性の道案内してとアイコンタクトを送ってくる。私の今日の予定は、下山してと唐浜駅までで1時間もかからない距離である。

 店の主に導かれるように、先ほどの女性と歩き始める。連だっての下り坂なので遍路道はやめ車道を下っていく。

この女性bは、鹿児島市近くのベッドタウンに住んでいて、連休始めに名古屋の娘夫婦と孫に会いに行って、娘夫と金沢まで旅行して、昨日大坂から夜行バスで安芸まできて奈半利駅から歩いてきたそうだ。

一度、バスの遍路ツアーに参加したが、なんか違うと感じて歩き遍路に変更したそうである。なかなか時間がとれないので、歩きに来れないそうである。

1時間ほど歩き、唐浜駅近くで、概略の道を教え別れる。唐浜駅で身なりを整え、電車で のいち駅に向かい、早めのホテルに到着する。

 


のいち駅の風景 


ゆっくりと温泉に入り、洗濯をし食事するまでには少し時間があったのでベッドで休んでいると うたた寝してしまい、ホテルのレストランは利用できず、敷地内の焼肉屋で夕食と軽くお酒を頂く。

この店の注文は、席に備えているタブレットで注文するようになっており初めて経験である。このシステムでスタッフの動線は少なくできるなぁと感心しながら、ほろ酔い気分で店を後にする。 

明日も半日程度の遍路となり、第28番札所大日寺から第30番札所善楽寺そして途中の文殊駅までの歩き遍路である。明日以降は宿泊場所が取れそうにないので高松に帰ることにする 

 

 

平成29年5月1日(月)


今日の予定は、土佐黒潮鉄道で奈半利まで向かい、第27番札所神峯寺を打つ予定であった。

しかしなから、昨日の足の故障のため山登りをする気がしないため、予定を変更して平地を歩くことにし唐浜(とうおのはま)から野市(のいち)まで歩くことにする。

朝、ホテルから高知駅に向かう。途中で自転車に乗った年配の御婦人の声援を受ける。今日も晴天で朝から気分がよい。

高知駅には、新たに坂本竜馬、武市半平太、中岡慎太郎の像が建立されている。

 

新たに建立された像
 
駅のコンビニで朝食を買って、JRで後免まで向かい奈半利線に乗り換え、社内で一日乗車券を買う。後免から奈半利間を乗り放題で1640円である。

 

一日乗車券(後免~奈半利)

 

8時20分頃に唐浜に到着し歩き始める。左足の付け根のかすかな痛みがあrつが、リハビリを兼ねて、そして歩く姿勢を意識しながらゆっくり目に歩いていく。

 

唐浜駅(とうのはまへんろ君)
 
今日も晴天で気温も上がりそうである。足の痛みを気にしながらも満遍なく歩く姿勢を意識しながら歩いていく。しばらく歩くと思ったとおり痛みもなくなっていった。
 
見覚えのある道を単調に歩いていく。すぐに安芸市に入りしばらく海岸沿いの道を太平洋の海原と潮騒を感じながら歩いていく。
 
 

海岸沿いのお遍路道の風景
 

途中の休憩所
 
海岸沿いから市街地へと入って行き、旧市街地を通り、漁協の横を通り再び海岸沿いの道を歩いていく。途中で気温も上がってきたので菜がぞでのシャツを抜いてTシャツの上に白衣の軽装になって歩く。
 

安芸市の旧市街地の遍路道
 

海岸沿いから望む太平洋
 
 
天気のよい陽春の海岸沿いの道を歩き、ドーパミンも出まくり状態である。程なくして番外霊場 極楽寺に到着した。
 
 
 



番外霊場 極楽寺
 
参拝を済ませ、しばらくベンチで休憩し再び歩き始める。サイクリングロードとなっている道を歩いていく。ほとんど自転車も人も通らず順調に歩いていく。

海岸沿いの松林の道を抜け程なくして道の駅夜須に到着した。お店で弁当を買って頂き、身支度をして歩き始める。
 
道の駅からしばらく線路沿いに歩き、街中の道へと入ってく。地図を見ることもなく覚えている道を単調に歩いていく。赤岡の町を抜け、国道沿いを のいち の町へと入り、程なくして、のいち駅に到着した。
 
丁度入ってきた電車に走つてホームへ駆け上り、何とか間に合い高知市内へと向かう。
 
ホテル近くの店で軽めの夕食を頂き、ホテルで早めに就寝する。

足の調子もよさそうなので明日は、奈半利から神峯寺への山登り、そして唐浜までの行程を考えている。

 

平成29年4月30日(日)

 ゴールデンウィークに復活の歩き遍路となる。

前日は久しぶりに宿毛に泊まり、いつもの店で食事と軽めのお酒を頂く。

 朝、7時過ぎの宿毛発の電車で中村に向かう。改札で切符を見せると女性の駅員さんが、こちらのほうが安いですと一日フリー切符に交換し、差額の払い戻しをしてくれた。この切符は500円で宿毛と窪川間で何度でも乗り降り自由となっている。


一日乗車券 

中村駅でしばらく待って足摺行きのバスに乗る。私以外のお遍路さんは夫婦2人、男性2名、女性1名が乗っている。定刻にバスは発車し、私が降りた下ノ加江下浦のバス停までに、それぞれのお遍路さんが下車する。

バス停横のコンビニで昼食のおにぎりを買って、コンビニ横のベンチで身支度をして気を引き締め歩き始める。

病み上がりもあって今日は荷物も軽めにしている。順調に歩き、先ほどの女性とすれ違い挨拶をして真念庵に向かって歩いていく。


コンビニ横の休憩所

下ノ加江川沿いの 風景

今日は天気がよく、いたるところで鶯が鳴き、春の日差しを浴びながら気持ちよく歩く。

車道沿いからお遍路道へと入り、程なくして真念庵に到着した。この道も荒れてきている。 


国道からお遍路道への入口

番外霊場 真念庵

参拝を済ませ、三原村へ炉向かって緩やかに車道を登っていく。初めて見る道標や新たなカフェの看板がある。この道は約3年ぶりであるが、移ろいを感じる。ほとんど車の通らない道を我者顔で歩いていく。最後の峠道を登り街中へと入っていく。

初めて見る道標

新しい看板 

しばらく淡々と歩き、道の分岐点に差し掛かる。すぐ横の空き地にはソーラーパネルが設置してある。 

これまではダム経由の道ばかりで、地蔵峠経由の道は通った事がなく今回はこの道を行く予定であったが、先ほどのカフェも魅力的であり迷いながらも、予定していた地蔵峠越えを選択する。


真念石

初めての道に不安になりながらも順調に歩いていく。途中では何箇所も地肌の出た急斜面の山肌に不安を感じながら歩いていく。舗装した道であるが車が通る気配もなく道も落ち葉等が散乱している。 


かわった標識

急斜面の山肌 


しばらく舗装した道を歩き、昔ながらのお遍路道へと入っていく。緩やかに山を下っていく。

しばらく歩いていると4人(2組の老夫婦?)の地元の人がお遍路道を清掃している。少しばかり話をして、お礼を言って先を急ぐ。 

こういった方々が無償でお遍路道を保全しているのだ。しかしながら、この数年間で各地のお遍路道が荒れてきているのも現実である。


お遍路道の風景

道標 

 しばらく下り、大師堂を参拝し麓の町へと入っていく。途中の休憩所を左手に見ながら歩いていく。


途中の大師堂

お遍路道の出口


休憩所

久しぶりの歩き遍路で今までに感じたことのない左足の付け根に痛みが出てきて歩く速さも急ブレーキとなる。情けない限りであるが、屈伸などをしながら、ゆっくりと歩く。程なくして、平田駅に到着した。これで高知県の西半分はすべて歩きでつながった。


平田駅

今日は、高知市内のホテルに泊まる事にしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成29年1月27日(金)
 
 
今日は休暇を取り時間があったので、高松市内で歩きの途切れている、仏生山温泉から屋島登山口までの道を歩くことにする。
 
琴平電車で仏生山駅まで向かう。駅の写真を撮ろうとするが、カメラが壊れている。しかたなく、携帯カメラで写真を撮ることにし、仏生山劇場に興味を引きながら、今回も番外霊場 法然寺に向かう、。本当に立派なお寺である。
 

仏生山駅
 
 
昔ながらの演劇劇場
 
 
番外霊場 法然寺(全景)
 
 
番外霊場 法然寺(本堂)
 
 
参拝を済ませ、仏生山温泉に向かう。開店30分後くらいであるが、平日にもかかわらず地元客が結構きている。温泉でゆっくりお湯につかり、軽めの昼食を頂き温泉を後にする。
 
 
 
仏生山温泉
 
これまでの歩き遍路とは違う道を歩くことにする。あまり道標はないが、迷うこともなく順調に歩いていく。時より曇って少しばかり肌寒い。
 
県道12号線から県道156号線を経て、春日川右岸(下流に向かって)のお遍路道を歩いていく。ただ、単調に川沿いの道を歩き、国道11号線に入り、程なくして屋島登山口に到着した。
 
 
珍しい車

春日川右岸のお遍路道
 
 
時折ある道標
 
 
琴電潟元駅
 
今回の旅で、香川県内は第87番札所から結願までの道となるが、先に以下の道を歩くことを考えている。
 
〇第22番札所 平等寺~第30番善楽寺~文殊駅
〇下ノ加江~三原村~平田駅
 
先般、大した事のない病気が発覚したため、3月中には手術する予定である。

次回の歩き遍路は4月くらいになりそうである。

 
平成28年12月24日(土)
 
朝、特別に頼んで6時30分からホテルの朝食を頂く。

 
宿泊したホテル

 
 ホテル前のバス停でバスの先頭に座り、運転手さんと色々と話をする。7時10分過ぎにバスは発車し、昨日の窪津近道のバス停まで向かい、運転手さんから激励を受けバスを降りる。ここから札所までは10km程である。
 
 
窪津近道バス停
 
 
見慣れた道を順調に歩くが、今日は工事のダンプがひっきりなしに往来しているため、少しばかり気になる。やはり歩き遍路にとってダンプの通行は怖い。しばらく歩き、休憩所を抜け程なくして第38番札所金剛福寺に到着した。
 
 


お遍路道にある休憩所

 
 
第38番札所 金剛福寺(本堂)
 
 
日本庭園のように美しい境内
 

参拝を済ませ、庭園のようにきれいな境内をしばらく散策し、足摺岬の入口に向かう。観光案内の人と話をし観光していくよう勧誘されるが、何度も見ていることもあり先を急ぐ。
 
 
足摺岬への入口
 
 
中浜(ジョン)万次郎像
 

来た道を打ち戻る単調な道のりを歩いていく。今日は昨日と違って小春日和で暖かい。しばらく歩き、窪津の町の食堂で休憩を兼ねて昼食を頂く。
 
以布利のお遍路道を打戻り、大岐の浜手前では、団体の歩き遍路さん約20名と挨拶を交わしながらすれ違う。この時期に団体さんは珍しい。打戻は、大岐の浜のお遍路道は通らず国道沿いを選んで歩く。国道沿いには避難タワーが新たに出来ている。
 
 
色づく南京
 

大岐の浜の国道沿いの避難タワー
 

順調に海岸沿いを歩き、バスの時刻を考えながら下ノ加江下浦のバス停からバスに乗り四万十市のホテルに向かう。



海岸沿いの風景

打ち止めたバス停(下ノ加江下浦)

ホテルで入浴し、ささやかなクリスマスイブの夜を四万十市で楽しむ。今日で平成28年の歩き遍路も終わりである。5回目の歩き遍路は3年越しになってしまうが、残りは以下のとおりである。
 
〇第22番平等寺~第30番善楽寺~文殊通駅
〇下ノ加江下浦(バス停)~平田駅
〇高松仏生山温泉~屋島登山口
〇第87番長尾寺~第88番大窪寺
〇第88番大窪寺~第1番霊山寺(お礼参り)
〇j高野山
 
今年1年の無事に感謝しながら、色々と思う。
 
今年も歩き遍路と向き合い、自分と向き合う1年となった。

この6年間の歩き遍路通して、保全されなくなったお遍路道の現状を目の当たりにし、自分がどのようにかかわったらよいのか考えるばかりである。

その一方で世界遺産にしようとの動きと遍路道の状況にギャップを感じられずにはいられない。
 
この6年間で、お遍路道は荒れ、多くの遍路宿は閉鎖し、お遍路さんに対してクラクションを鳴らす車など目の当たりにし、移ろいを実感してきた。
 
来年も自分の係わり方を探すこの旅は続く。
 
平成28年12月23日(金)
 
前日、四万十市のホテルに宿泊し、早朝の特急で土佐入野まで向かう。駅にはクリスマスツリーが飾っている。まだ日出までは時間があり辺りは真っ暗で懐中電灯を用意して歩き始める。
 
 
 
入野駅のクリスマスツリー

 

駅から海岸を目指して歩く。程なくして海外沿いのあるホテルの敷地横からお遍路道へと入っていく。見覚えた道を歩きながら辺りは少しづつ明るくなってくる。
 
 
途中の道での日の出(太平洋)

 
 
順調に歩き、四万十大橋に向かう道を順調に歩いていく。途中逆打ちの60代くらいの歩き遍路さんと出会い、少しばかり話をして先を急ぐ。

四万十大橋の手前のコンビニで買い物をして橋を渡る。さすがに四万十川の流域は広く橋の長さもかなりなものである。大きな川の壮大さを感じながら歩いていく。
 
 
四万十大橋からの眺望

 
 
 
四万十大橋

 
 
四万十川の左岸の道を足摺方面へと向かって歩き、坂道へと入っていく。しばらく国道沿いの坂道を登り、トンネルを抜けると真念庵近くを通り、下ノ加江へ向かって歩いていく。
 
 
 
下ノ加江川沿いの道

 

街中のコンビニで昼食を買って横のベンチで頂く。今日は思ったよりも風が吹き体感的にはかなり寒い。

手がかじかみながら暖めてもらった弁当を頂く。ベンチがほとんどなくなったコンビニの中でもここはベンチをお遍路さんのためにおいてくれている。ありがたいものだ。
 
昼食を済ませ先を急ぐ。下野加江海岸あたりになると、空模様が怪しくなり小雨が降り始める。強くならないことを祈りながら風の少し強い太平洋の海岸沿いを歩いていく。

風はほとんどが向かい風にならなかったので歩きやすい。願いが通じたのか雨もそんなに強くならずに止んだので助かった。
 
 
下ノ加江海岸

 

順調に歩き、程なくして大岐の浜に到着する。夏場の喧騒と打って変わって、さすがにこの時期は人気がなく、ひっそりとしている。それでも少しばかりのサーファーを見ながら波打ち際の砂浜を歩いていく。
 
 
砂浜への渡り橋

 
 
波打ち際からの眺望

 
 
砂浜からお遍路道へわたる石橋

 

砂浜からお遍路道へ入り、お遍路を始めた約6年前に宿泊した老夫妻のお遍路宿を横目に歩いていく。

心温まる老夫妻のおもてなしは今でも忘れない。おばあちゃんが大事にしていた花もなく人の気配はまったくない。

とても切ない気分になりながら、以布利(いぶり)の街に入り、途中のきれいなトイレを借用し海岸沿いのお遍路道へと入っていく。海岸はごみで荒れており、途中のお遍路道も倒木でふさがれている箇所がある。
 
 
お遍路道の道標

 
 
ごみが打ち寄せ荒れた海岸

 
 
倒木でふさがれたお遍路道 

昔ながらのお遍路道を登り、車の通れる道へと入っていく。しばらく歩くと県道27号線の車道に入りしばらく海岸線を望みながら歩いていく。

程なくして窪津の町に入り、橋をわたった横からお遍路道を登り再び県道に入っていく。

今日のホテルまでは約10kmほどなので歩けない事はないが、もうすぐ日没であることを考えると近くのバス停で打ち止めすることにする。

丁度10分ほど待ってバスに乗り足摺岬に向いホテルにチェックインする。ホテルについて洗濯をし、ゆっくりと温泉で体を休め、豪華であるが、ひとりで侘しい夕食を頂き早めに就寝する。
 
 
 
 

 
豪華なホテルの夕食

 

今回は会社の厚生関係のポイントを利用して食事つきをホテルを予約していたため、優雅な気分である。
 
平成28年11月5日(土)
 
朝、朝食を頂き7時過ぎに出発する。ホテルの人がいつもの笑顔での見送りに朝から気持ちがよい。川沿いの道を歩きながら順調に歩いていく。
 
 
 
新しく出来た看板

遍路道沿いの伊与喜川の様子
 
順調に歩き、伊与喜駅を越え小高い山へと向かっていく。熊井随道を通って順調に歩いていく。
 
 
熊井随道の入口

熊井トンネルの説明

しばらく歩き土佐佐賀駅より少し手前に数年前に出来た道の駅に寄ってみる。鰹の藁焼きの実演をしており、食べたい気持ちを押されながら道の駅を後にし先を急ぐ。
 
 
数年前に出来た道の駅なぶら土佐佐賀

鰹の藁焼きの様子
 
 
土佐佐賀の街中のお遍路道を歩き再び郊外の国道へと入り、勇壮な太平洋を望みながら歩いていく。今日は早めに終えることとし、特急の止まる土佐佐入野駅まで歩くことを考えながら歩く。
 

お遍路道から望む太平洋
 

順調に歩き、道の駅に寄って昼食を頂き休憩をする。ここから駅までは近く、程なくして土佐入野駅に到着した。1時間ほど待って汽車に乗り帰路につく。
 
 
浮鞭海岸の風景

土佐入野駅