おはようございます!

土曜日、午前中に雪がちらついた

とても寒い日でしたが、

きつねさんこと加登鉄平さんの

小講義A補講「キリストの骨」を開催しました。

 

 

今回の講義、タイトルは「キリストの骨」だけど

キリスト教のお勉強をする内容ではなく。

 

前半は、どちらかというと「ユダヤ」のお勉強。

みんなが勘違いしていることを

ひとつずつ、裏づけも含めて見ていく。

 

「ユダヤ人」はいるのか?

がとても興味深かったですね。

人種としてのユダヤ人がいる、ともいえるし

いないともいえる。

「ユダヤ教徒=ユダヤ人」

改宗すれば誰でもユダヤ人にはなれる。

歴史的には、ローマに敗れてディアスポラ(離散)

しているので、どこか一定の地域に住んでいる

「ユダヤ人」がいるわけでもない。

 

この辺りの背景を把握してから

改めて、聖書とか、ユダヤ教の戒律とか教えを

見渡してみると、私たち「平和な戦後日本で暮らしてきた人」

には、到底思いも及ばないことが、見えてくるわけです。

 

「ナザレのイエス」が生きていた頃の

ユダヤの情勢、ユダヤ教の教え、

イエスがもともと大工だったこと。

 

これらを掘り起こして

いったい、イエスという人は

どのように生きていて

磔という、ユダヤではありえない

極刑になったのか?

を検証するので、歴史研究の分野のお話です。

 

また、イエスという人が活動していた時

主張していたことは何だったのか?

でもありましたね。

 

「あの主張自体は美しいが、危うい」

 

とクールに見つめる講師殿の視点が

また、何かにはまらない異化のまなざしなんだよね。

 

 

この講義では、日本人の「そうではない」と

ユダヤの「そうではない」の感覚と対応の違いを

講師殿が丁寧に語ってくれるのだけど

これが、ものすごく学びになるんですね。

 

ユダヤの人たちがどうして読み書きが優秀で

ノーベル賞を取れるほどの才覚があるのか?

 

「そうではない」と感じたら

ど正面から、いいところとダメなところに向き合って

すごく観察して、クールに調べつくす。

そして、われわれはどうするべきか?

まで考える。

 

また、13歳までに旧約聖書の

トーランを丸暗記しなくてはいけない。

(しかも、あとで講師殿が紹介してくれた

記事を読んだら、ただ暗記するだけじゃなくて

解釈も含めて、日々の中で実践して体感に

落とし込んでいかないといけないそうだ。)

 

「知識を教える」

というのと、根本的に教育体系が

違っているんだなあと思った。

だから、ユダヤの人はたくさん本を読むから

読書の習慣をつけましょう!

だけだと、あの読み書きの優秀さには

たどりつかないわけだ。

 

お披露目の時に受けた感想で、私も

「行間を読む力」

だと思う、って書いているんだけど

これって、ただ

「本を読む」

ことだけをしていても、身につかないな、

って思うわけです。

 

講師殿がこの講義で例として持ってきた

黄色い本の実ッコちゃんのように

登場人物と対話できるくらいまでになるには

 

体験 と 知識

 

を結びつけることや

 

想像力(イマジネーション)を育てる

 

が必須なんじゃないかな、と。

実際、ちょっとユダヤの幼児教育調べてみたら

(テクニック的なものはスルーして)

 

・小さな頃から誰かとペアで対話して

質問する力を育てる

・親の方から知識を詰め込まない、

その子の興味のあることを見極める

・博物館や美術館に連れて行くなど

いろんな体験をさせて、選択肢を見せて

その中から子どもが選んだことに関する

本や学びを提示する

 

といったことが書かれていて

特に「質問する力」のところは

先生に教えてもらうことを一方通行で

吸収するのではなく

常に自分の頭で考えて質問をたくさんすることを

子どもの頃から習慣づけているようです。

 

イエシバ(ユダヤ神学校)での学習法が

とても興味深くて

 

ユダヤ人はまた伝統的に身体を動かし
勉強し、暗記をする癖があります。

実はこの身体を揺らしながら
考えることが脳を活性化するのです。

 

「音読」するのも、このひとつのようで

五感を刺激しながら学習しているんですよね。

 

こういったことを踏まえた上で

最後、聖書の中から「生きていた時のイエスの言葉」を

見つけ出して、仮説としてだけど…と話してくれる内容が

本当に、深く考えさせられる。

 

 

ひとことでまとめてしまうと

 

「美しい、だが、地味」

 

ってなってしまうんだけどね。

日々、淡々と、自分で考えて、

人としてどう生きていけばよいか?を

自分で決めて、行動する。

 

美しい、だが、地味。そして、甘くない(笑)

相変わらずの、いぶし銀のてっぺいさんの講義。

そして、これをうのみにすることなく

「で、私はどうするんだ?」

と自分に対する問いを持つことが大事なのですよね。

 

皆さまのアンケートのご感想が

もう、紹介しきれないほど激アツ!でした。

たくさん書いてくださった方ばかりで。

ここに書いても、講義を受けていない人には意味不明、

だろうと思うので、今回は掲載は控えます。

でも、講師殿はあの熱いフィードバックが

とても嬉しかったんじゃないかな?と感じました。

 

次回のきつねさん講座@東久留米周辺 は

1/25のindex:黄色の書 残席1

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