三重県紀北町の清五郎滝は清流で知られる銚子川上流にある。今は3つの巨瀑をそれぞれ、一の滝、二の滝、三の滝と呼ばれることが多い。荒れた林道走行と滝へのルートの難度により簡単には行くことができないが、氷瀑で有名な三の滝は滝ルートが整備されている。一の滝は森林鉄道のある時代は見た方も多かったと思われるが、今は最難関になったと思われる。滝サイトでは一の滝の落ち口までだったが、えだ2さんパンダさんの正面からの写真を撮られた。一方、銚子川対岸に森林鉄道があったことはここに詳しく書かれており、ここにもそのルートで一の滝に行かれている。

 ただ、危険な香りがしたり、長距離の歩きなどで、これらのルートは私には無理と思った。他の方法はないかと、じっくりと地形図を観察すると、上流に水平距離220m、垂直距離150m(平均斜度約37度)の林の斜面があり、ここは下降可能ではないかと考えた。空から見ると手強そうであるが、現地を見ないとわからない。

 清五郎橋の手前に車を置き、ゲートを越える。下降ポイントは約450m先で2つ目のトンネルの少し手前だ。斜面を見ると、問題ないレベルで少し安心した。途中に窯跡が3つあった。このあたりでGoProが入ったウエストポーチを忘れたことに気づく。OSMO Pocketがあるからよいかと慰める。傾斜は二の滝に向かう斜面くらいで、ザイルは必要ない。川に到着すると、巨岩が散乱するゴーロ。スパイクは駄目で、ラーバーソールの沢靴あたりがよいだろう。そして、華麗なる跳躍で大岩に乗り移った瞬間、小型ジンバルカメラ(OSMO Pocket)が投げ出されて水没。本体は死んで、メモリーだけが生き残った。そのまま、本流を下って谷の出合を目指すが、大岩と淵に進路を阻まれた。引き返して左岸を見ると石垣があり、上部に道があることを思い出した。その道には人の営みを感じるものが落ちている。道から少し張り出した所に滝の遠望スポットがあったが、そこからは滝が木に隠れていまいちだった。さらに進むと、ネットで見たことある小屋が下方に見え、少し先から堰堤近くに下りた。小屋の少し先からは、一の滝が正面から見ることができた。二の滝は迫力はあるが、美観はこの一の滝が上である。私もえだ2さんやパンダさん同様、こちらが好みだ。

清五郎一の滝

今回のルート(地理院地図に情報追加)

清五郎橋

ゲートを越える(前回忘れたスリングがあった)

1つ目のトンネル

2つ目のトンネル(降下点は少し手前)

尾根を下りる

窯跡

川まであと少し

川に到着

右岸を進む

ゴーロ帯

左岸から上部の道へ

上部の道への階段

人の営みを感じる

高所からの一の滝

小屋

よく見える場所

堰堤

下流の淵

対岸