当ブログ第607回(5月18日)「西ワラビを塩蔵する」の中で書いたユリノキ(百合の木)の花が咲いたと、きのうオバラさんが知らせてくれました。
きのうは日没ごろの7時まで田植え作業だったので、きょう見に行きました。
旧沢内第一小の南にある大木です。
上の方の花が咲いていました。
高い位置にあるので小さく見えますが、手の平をすぼめたくらいの大きい花です。
チューリップみたいな形で、開き始めらしく、薄緑にオレンジと黄が入った淡い色合いの花です。
図鑑にはチューリップツリーとの別名(英名)があります。
両性花だそうです。
花びらの中は植物パワーを感じる構造をしています。
葉の形がユニークですね。
ハンテンボク(半纏木)との別名もあるそうです。
「こんな形の葉はほかにない」と林将之「葉で見わける樹木」(小学館)。
「葉先がくぼむことが大きな特徴で、まるでTシャツのような形」と書いてあります。
夕方お茶しに寄った卒業生のタナカさんに写真を見せると「面白い葉っぱの木があったのを覚えてますよ。名前は知らなかったけど」とのことでした。
校舎の裏庭(北側)にも大木が1本ありました。
真昼温泉で湯~友のクボ先生に「旧第一小でユリノキの花が咲いてるよ。知ってる?」と知ったかぶりをすると「あぁ、湯田小にもあるよ」と言うのです。
「ナヌッ! ほかにもあんのか⁉」
直行すると、ユリノキの大木が夕日を浴びていました。
こちらも黄色く見える花を全身に咲かせておりました。
根元から幹が数本伸びていて、樹木全体にどっしり感があります。
縦に裂けている樹皮は「彫刻刀で彫ったように明瞭」(林将之「樹皮ハンドブック」)。
近くで草刈りしていた地元の人は「オレが通ったのは60年も前で、そのころから大木だったっけ」と言いました。
倒れたら危ないと伐採する話が持ち上がった時、樹木医に診てもらって「まだ大丈夫」とのお墨付きをもらって、今も校庭の片隅にそびえているんだそうです。
高い枝に上向きに咲くので気付く人は少ないそうで、僕もオバラさんから教わるまではまったく知らない木でした。
街路樹や公園樹に各地で植栽されているとどの図鑑にも書いてありますから一般的には普通の樹木かもしれません。
でも、冬には豪雪になる西和賀では珍しいようです。
学校にあるところを見ると、記念樹だったのでしょうか。
学校の沿革を調べれば、何かわかるかもしれません。
湯田小の児童たち、いつも見ている大木がこんな花を咲かせていることに気付くのでしょうか。 (5月26日)