宇都宮の友人から自家製「しもつかれ」が届きました。
毎年この時期に書いているのですが、これは外せない季節の味なんであります。
立春のあとの初午に、栃木の家々でつくられていた行事食です。
大根と人参を鬼おろしでおろして、塩引の頭と酒粕で煮込みます。
節分の福豆と油揚げも入れます。
調味料は使いません。
素材の甘味、塩けが融け合って、得も言われぬ美味となります。
初午に限らず、寒い時期の郷土食になっています。
昔はご近所に分け歩きました。
七軒のしもつかれを食べれば風邪を引かないと言い伝えられています。
冷蔵便で届いたしもつかれをさっそく晩酌の主役にしました。
日本酒「惣誉(そうほまれ)」も一緒に届きました。
栃木県市貝町(いちがいまち)の惣誉酒造の辛口です。
しもつかれは冷えた方がおいしいのです。
甘味が増します。
不思議な食べ物ですね。
気仙沼の「あざら」も、酒粕や魚のアラを使う点でしもつかれと共通点があります。
古漬けの白菜を大根、人参に替えて大豆や油揚げを加えればしもつかれになります。
おおよそ時期も同じです。
そんなことを思いながら、毎年この時期を過ごしています。
今年の立春は2月4日、初午は9日ですね。 (1月29日)