気仙沼日記849回「JRポスターのこと」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

青春18きっぷをはじめとして僕はJRには本当にお世話になっております。

JRの真面目な姿勢、正確無比な運行、行き届いた気遣い…

そのおかげで僕の人生の何割かが楽しい時間となっているのです。



東日本大震災から何年かして、駅を中心に「行くぜ、東北。」の大判のポスターが貼られています。





東北に住む者にとって、うれしいキャンペーンでありますな。


回りくどい、イヤミなおっさんになってしまいました。

気に食わんのです、このポスター。


「行くぜ」というのは男言葉です。

なのに、ポスターのモデルはことごとく妙齢の美人なのです。


「行くぜ」の「ぜ」は、辞書によれば終助詞で、「文末に添えて、意味を強める」役割があり、「主に男性の会話に用いるぞんざいな表現」なのです。


あちこちの駅で目にするたびに、「ああ、まったく…」と思いながら、頭の中で繰り言を発しています。


カレーには福神漬けでしょう。塩辛じゃないでしょう。

書道には毛筆ですよね。万年筆じゃ書きません。

登山には登山靴。スニーカーでは足を傷めます。

神社には鳥居と決まっています。大手門だったら驚きます。


「行くぜ」と言ったらモデルは男でしょう。


ポスター作製に当たっては、広告代理店などと入念に企画を練っているはずで、奇をてらった発想ということなのかもしれません。

石頭のオッサンには、常軌から離れた発想は受け入れ難いのであります。

かと言ってJRに抗議するなんて大人げないことはしません。

表現の自由の範疇なんで…




              (写真はJR常磐線の亘理駅)


「行くぜ、東北。」

いいフレーズじゃありませんか。

文句言っちゃいけませんな。

今どきの女たちは「行くぜ」くらいの乱暴語は使うようだし…


今年も鉄道駅で、頭の中で繰り言を巡らせながら、どしどし乗ろうと思っております。 (1月5日)