気仙沼日記719回「遠野の石上山に登る」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

遠野三山のひとつ、石上山(いしがみさん)に登ってきました。

遠野三山は早池峰山(はやちねさん、1914m)六角牛山(ろっこうしさん、1294m)石上山(1038m)です。

これまでに早池峰山は3回、六角牛山は1回、登ったことがあります。





気仙沼を早朝に出発し、三陸道から釜石ジャンクションを経て釜石自動車道の遠野ICに1時間15分で着きました。

綾織(あやおり)郵便局から見る石上山は、どっしりと落ち着いた山容です。




沢音に春の息吹を感じながら、鎖場をよじのぼったりして、1時間半ほどで頂上に到達。






鯨の背のような岩から西の奥羽山脈や東の遠野方面を望みました。






焼石連峰のはるかかなたに鳥海山の真っ白い三角錐が見えているのに気づいて感激しました。


柳田国男「遠野物語」の第二話に遠野三山が書かれています。

「大昔に女神あり…」

女神が三人娘と共に遠野に泊まった夜のこと。

母神が「よい夢を見たらよい山を与える」と語って寝ました。

「夜深く天より霊華降りて姉の姫の胸の上に止まりしを末の姫目覚めてひそかにこれを取り、我が胸の上に載せたり…」




末の姫は早池峰山を得ました。




姉二人はそれぞれ六角牛山(上の写真)と石上山(下の写真の奥)を得ました。




上郷(かみごう)地区に、三山を一度に見ることができる場所を見つけました(上の3枚の写真)

今も女神が宿るという山々を眺めながら、しばし立ち尽くしました。




土淵町の「たかむろ水光園」の温泉につかって疲れた体をほぐし、遠野を後にしました。 (5月5日)