気仙沼日記567回「盛岡でいにしえの風に吹かれる」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

今年1月13日付(第530回)ブログに書いた岩手県盛岡市に再び行ってきました。

「遺跡の学び館」に行った前回は吹雪だったので、春になったら古代公園に行こうと決めていたのです。






前回と同じく、いわてホリデーパス(2460円)で、JR大船渡線気仙沼駅5時14分始発に乗り、東北本線一ノ関駅6時44分発の盛岡行に乗り換え、盛岡には8時21分に到着。

盛岡駅から岩手県交通の志波城(しわじょう)古代公園行で終点に9時12分に着きました(410円)。






延暦22年(803年)に桓武(かんむ)天皇の命を受けた坂上田村麻呂が造営したという志波城跡です。

写真は外郭南門(がいかくみなみもん)。

復元された古代の門としては奈良・平城京に次ぐ大きさだそうです。






土を突き固めたという一辺840メートルの築地塀(ついじべい)が、古代の雰囲気を醸しています。

60メートルごとに櫓(やぐら)があります。






政庁西門。かなたに見えるは残雪の岩手山。





だだっ広いだけで何もない…

僕は、こんな雰囲気が好きなんです。

心地よい春風に吹かれて、古代に思いをはせると時が経つのを忘れます。






政庁東門。

当時の人たちも、タンポポを見たでしょうか。






政庁の周囲には2000軒とも言われる竪穴建物があったといいます。

関東の方から派遣された兵たちが寝食していたとのこと。

僕のご先祖様もその中の一人だったんじゃないか…

そんなことを想像しながら、握っていったおにぎりをほおばりました。





古代公園から歩いて15分くらいの所にある大宮神社。

坂上田村麻呂をまつっているそうで、今年で創建1215年。

東北奥地の蝦夷(えみし)を侵略しに来たはずなのに、なぜか田村麻呂は地元の人に慕われたそうです。


武器ではなく友愛の心で治めようとしていたのではないかとの説があります。

現地で見聞すると、そのへんのニュアンスが伝わってきて、旅情をそそります。





バスの乗り継ぎがうまく行って、帰りがけに原敬(はら・けい)記念館に立ち寄りました。

某新聞社の歴代首相十傑の第1位にもなった平民宰相。

写真は記念館敷地内にある原敬の生家。


盛岡駅に着くと東北本線14時7分発一ノ関行が待っていました。 (4月30日)