気仙沼日記448回「坂上田村麻呂を求めて登米市へ」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

坂上田村麻呂(さかのうえ・たむらまろ)は東北にとってどんな存在だったのか…

若いころから思い描いておりました。


7月1日から、気仙沼に近い登米(とめ)市の登米市立歴史博物館で企画展「坂上田村麻呂伝説」が開かれているので、2日にさっそく行ってきました。







ごっつい形の博物館ですな。


坂上田村麻呂(758~811)は、奈良時代中期から平安時代初期の武官で、東北地方に当時住んでいた蝦夷(えみし)と呼ばれた人々との38年戦争で知られる人物です。

小学生のころ、「征夷大将軍」という難しい言葉と共に記憶に刻まれた覚えがあります。


書き始めるとブログのキャパシティ-を超えますので…


企画展で紹介されていた田村麻呂ゆかりの場所を訪ねました。






登米市南方町の興福寺の大嶽観音堂です。

大同2年(807)に田村麻呂が建立し、京都・清水寺の延鎮が開山したと伝わります。


本尊の大嶽観音は33年に一度開帳されるそうで、それがこの7月15~17日なのだそうです。

盛大なイベントになるようで、実行委員会の人たちが寺に集まって打ち合わせをしておりました。




興福寺の近くには、田村麻呂の妻、鈴鹿御前(すずかごぜん)の居宅跡「岩切館跡」がありました。


鈴鹿御前は登米の人で、すごい美人だったそうです。

中央の英雄・田村麻呂になびいて、地元の英雄・大武丸を裏切ってしまった、悲しい物語があります。





登米に来たので名物の「はっと」を頂きました。

はっと専門店の「あらい」です。

まさに手作り郷土料理。

気持ちがほっとするはっとでありました。




登米市中田町の街道沿いにある、情緒たっぷりの店です。

東京の郊外なんかにあったら超人気店になるような、雰囲気バツグンの店です。



ここからほど近い白山神社に立ち寄りました。







これも田村麻呂の創建と伝わる神社です。

北上川を望む高台にあります。


この山の裏手にある長谷寺を訪ねました。






これも大同2年(807)に田村麻呂が建立した長谷観音堂。

長谷寺は「はせでら」ではなく「ちょうこくじ」と読むそうです。

建立当時に安置された十一面観世音菩薩を納めています。


杉林に囲まれて、驚くほど大きくて重厚な建物です。


古代に思いを馳せる、楽しい一日となりました。

東北には、田村麻呂の痕跡が数多くあります。

平泉の達谷(たっこく)西光寺は田村麻呂伝説の中心地といわれています。

近々、訪ねてみたいと思います。 (7月3日)