気仙沼日記155回「偶然重なること」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

何かが偶然重なること、ありますよね。

パソコン入力中に、打った単語とまったく同じ単語が同じタイミングで、たまたまテレビから流れてくるとか。


僕の場合、読んでいる本と重なることがよくあります。


ある日、元マグロ漁師と話していて、「若いころはカシキをやった」というのを聞きました。家に帰って、読みかけの本を開いたら、ちょうどカシキのことが書かれているページでした。カシキとは、漁船の料理当番のことです。


仙台出身の作家、佐伯一麦(さえき・かずみ)の本では、子供のころ父親に連れられて仙山線に乗った回想シーンがあり(僕は、たまたま山形市に行った帰りの仙山線の車内でしたが)、面白山トンネルのシーンを読んでいる僕は、なんと面白山トンネルを通過中でした。




上の写真は、その時の、面白山トンネルを抜けた、作並温泉の付近です。


佐伯一麦の作品を読むのは、これが初めてでした(新潮文庫「還れぬ家」)。宮城県に住んだので、地元ゆかりの作家も読んでみようと、書店でたまたま手にした本です。

山形から仙台に向かう仙山線に乗ることは滅多にありません。たぶん生涯2度目くらいです。しかも573ページの分厚い本の、ちょうど読んでいるページに書かれている場所(面白山トンネル)が重なったのです。


こんな偶然、あるんでしょうか。

僕は、うれしくて、ワンカップをぐいっと飲み干しました。


…と、僕ひとり悦に入る「偶然」の話です。


このほかにも日々、偶然はたくさんありますね。


宝くじやロト6が当たるのも偶然なんでしょうけど、そっちの偶然はまったくありませんな。 (12月31日)